日経平均は配当落ち分を即日埋め戻し、新年度相場への期待感が一段と高まった状況です。今年度相場もいよいよ最終を迎え、期末株価の着地点などが注目となります。

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1980年以降~2012年までの33年間で3月最終3日間の騰落をみると、14勝19敗と負け越し。日経平均のバブル時の高値(1989年、38,957円)を境目に、株価の推移だけでなく、期末株価も長期低迷が続いてきたことがわかります。トレンドがありそうで面白い。 ただ、2010年からは少しムードが変わり、今年度末が上昇(シロマル)で終われば、低迷から脱するサインとみることができるかもしれません。

4月は3月までのレパトリエーションの反動からドル円相場は円安のピークとなることも多いよう。また、株高を背景に新年度入りで株式に上積み配分されるのであれば、買いのチャンスになるはず。

しかし、ここは無理する必要はありません、中途半端な局面ですから買いたい気持ちを抑えたほうが・・・、しばらく相場をみない方がいいかも。

東証一部の騰落レシオ(25日)が3/25に143%まで上昇し高値警戒を示唆。高値警戒サインは多少の時間軸のズレはあっても、結果的に過去の反転を当ててきました。業種間や主力株などで目先のトレンドに違いが出てきている点、欧州ではキプロス問題に加え、イタリア政局混乱なども別の火だねとなる可能性があり注意したいとろです。前にも触れましたが、昨年は配当落ち日から約2カ月間調整が続きましたね。

個別では、GW関連を少し勉強してもいいように思います。GW関連といいますと、オリエンタルランド(4661)が上げられますが、かなり上昇したイメージが強いです。

かなり上昇したといえば、大方の銘柄がそうなりますが、長い足を見比べれば、今後の違いを見極めやすいです。サンリオ(8136)は一昨年高値4,195円を起点に昨年は45%程度売り込まれましたが、足元は高値更新の動きになってきています。99年高値7,700円まではまだ遠いですが、高値更新に加え、信用の売り残・買い残ともに整理が進んだ需給面の支援材料もあり、6,000円処まではあるか、とみています。 2010年以降、全体相場が低迷するなかで上昇した株の一つ。足元も全体的に過熱感が出てきており、今後は注目すべき銘柄です。

ラウンドワン(4680)は昨年安値から2倍上昇しましたが、信用の取り込み面の妙味があります。11年7月高値743円を超えてきますと、調整を入れながら1,200円処までの上値余地が出てくるとみています。

KNT(9726)はわかりやすい。旅行業界2位。株高による資産効果で小売・百貨店は最初に伸びるところですが、GWの旅行需要も当然出てくるところ。年末・年始も確か日並びがよかったような気がしますが。株価は下値が着実に切り上がっており、出来高が急増した11年2月高値170円をクリアしてきますと、200円、250円といった水準がターゲットになってくると思います。信用の買い残は多いですが、現在の株価水準を維持できれば、そんなに気にする要因ではありません。

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ