ギリシャの債務交換交渉が一段落すれば、また株式市場は上値追いとなるのでしょうか。東証一部のPER(株価収益率)が21倍台まで上昇し、決して割安とはいえない水準でも買いが続いています。

さて、私は3月9日に発表される米国の2月の雇用統計には特に注目しています。雇用と住宅、消費は米国の重要指標ですが、今年は大統領選挙もあり雇用は特に重要です。雇用統計でも特に注目度が高い非農業部門の雇用者数は、2011年12月が前月比20.3万人増、2012年1月が同24.3万人と2か月続けて20万人増を突破しました。「3回続けば本物」ではありませんが、昨年は改善したあとに再び悪化しただけに、雇用回復の勢いが本物かどうかを確認したいところです。米国株にとってもターニングポイントになりそうです。

日経平均の当面のメドは9,900円とみていましたが、もし2月29日高値9,866円を超えてくると、10,220円程度まで上昇余地は広がりそう。よくある上昇5波目のV計算値「(9866円-9509円)+9866円」か。

米ダウ平均は2002年安値~2007年高値まで7,000ドル程度上昇しました。リーマンショック後の安値6,469ドルにこの値幅を加えると、上値メドは13,470ドルになります。ダウ平均がここまで上昇すると仮定すれば、日経平均もその水準までは上昇してもいいかも。

少し気付いた銘柄としては、ネクソン(3659)に注目。韓国系オンラインゲーム運営会社で、東証一部に上場しています。株価は昨年12月上場後、成長を一定程度織り込んだ株価形成となりました。が、しばらく見ていませんでしたけど、安値を切り上げる動きが続いています。流動性のある直近の新顔株に目を向ける環境になれば、上場来高値(1310円)更新もあるのではないでしょうか。

プレス工業(7246)は450円処の高値の壁を突破したあとも堅調。直近高値492円超えに期待したい局面です。

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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