28日、東京電力株は5日ぶりに上昇。原発賠償支援法案の修正案に株主責任が盛り込まれたこと、原発停止に伴う代替エネルギーの燃料コスト負担増などが懸念され、381円まで売られる場面がありました。チャート上では75日移動平均線が意識されたようです。

一方、昨日の安値は426円、終値は431円。一目均衡表では、遅行線とその当時の雲下限(427円)が接する水準が安値として意識されたようです。遅行線とは、現在株価を26日前にずらしてつないだ線のこと。なので、426円を付けた瞬間は、26日前の遅行線(426円)とその当時の雲下限(427円)が重なるタイミング。そこが分岐点になる、足元の株価だけを見ていると知らなかった節目となります。

また、興味深かったのは、昨日の遅行線が位置するところだけ、雲下限が下に突起していたことです。遅行線とその当時の雲下限の値が重なったタイミングであることに加え、雲下限自体が下に突起していたため、昨日の段階で目先の安値になりやすい動き、と予想できるのです。マネックス証券のトレードツールなどでチャートを確認してみてください。

どんな銘柄や指数でもそう。常に26日前を一度見てみてください。何かヒントが隠されているかも。遅行線と雲の関係の見方が慣れてくれば、相場へのアプローチが少し変わってくるかもしれません。

さて、6月9日、トレンド転換を示唆する比較的シンプルなパターン「下ヒゲ陽線高値圏引け」で始まった反転上昇相場。半値八掛け三割引きとなった6月9日の安値148円から、直近7月21日には高値643円まで4倍超に跳ね返り、翌日22日の「陰線かぶせ足」で頭打ち。結局、上の大きなマド埋め(3月28日安値696円)に届かずでした。

「陰線かぶせ足」とは、前日の大陽線の高値よりも高く寄り付き、結局、終値は大陽線の実体の中におさまった陰線。勢いを抑えるというか、大きく上げたあとに次の足が被さっているような絵柄です。重要なのは大陽線のどこまで被せたか。被せが深いほど弱気と解釈され、大陽線の半分以上を埋めた東電株は、その後調整に至っています。

ただ、酒田五法によると、「高値にて"カブセ"出て下押すも、万一これを上抜けば逆転なり」とまだ続きがあるようです。波乱を続けたあと、「陰線かぶせ足」の高値を抜く強力な陽線を出すこともあるといわれています。よほど大きな材料がないと出にくいといわれていますが、売買代金トップを続ける株だけに、決して役者不足ではありません。

高値超えは再び買いに転じるところ、大相場型ともいわれますが・・・、仮に22日の高値643円を超えた場合、3月の急落過程のどこに開いたマドがターゲットになるでしょうか。「私にはわかりません、酒田先生、いかがですか?」

東野幸利

株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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