私のアナログ的な銘柄検索方法や売買手法の紹介です。といいますか、私が営業マンのときに株式セールスの手法として、また自分の相場観を養うために毎週やっていたことを書いてみます。
 以前書いたことと重なる部分はありますが、・・・毎週、チャートブックで全銘柄をチェックします。パソコンで見ればより大きく鮮明に見えるのですが、短時間で複数の銘柄のチャートを見れないのが欠点だと思っています。チェックする際は値段は省略し、形だけを観察します。例えば常にN字波動(三波動構成、上げ下げ上げ、また下げ上げ下げ)を意識し、未達成の部分を探します。投資スパンによって日足、週足、月足と使い分けるのが良いかと思います。
 例えばですけど、ファーストリテイリング。ユニクロですね、98年あたりからの月足チャートを見ることができる方は見てください。98年6月安値から2000年高値まで大きく上昇し、その後、02年3月まで下落してまた上昇に入っています。大きなN字の未完成のようにみえませんか。少し乱暴な言い方ですが、綺麗なN字になるためには、その2000年の高値を超える必要があるわけです。もし、N字が形成されるとすれば、まだ上昇すると思い込んでいいと思います。そこで方向性をイメージしながら、より短い足でそれを繰り返せば、かなり優良銘柄が見つかるはずです。要するに長期上昇トレンドを確認した後、その中にある中期でも上昇トレンド、さらに短い日足でトレンドが形成されていれば、あとはタイミングとなります。

 先に、移動平均線の傾きと株価の位置を確認します。日足ですと、200日線や25日線、5日線などを使います。その傾きが重要なのですが、例えば5日線の上方に株価が位置している銘柄を探します。そして、5日前の応答日が現在の値段よりも安く、翌日の応答日がさらに下がる銘柄を探します(少し難しくてゴメンなさい)。それで何をするのかというと、株価が5日線の上方で推移している場合、5日線の上昇によって、株価が押し上げられると予想します。移動平均線の傾きの変化を予測するという方法で、慣れれば直ぐ出来ますし、いろんなところで活用もできます。

次にタイミングです。誰もが経験することとだと思いますが、三角もち合いなどから上に放れると思って買ってもなかなか上昇しないケースがあります。一瞬、逆方向に行ったりすることもあります。ダマシというやつです。何が不足していたか、それは株価が上昇しやすい日柄に到達していなかったということです。また難しくなってしまいましたが、タイミングは日柄が特に重要なのです。例えば、底入れ確認によくローソク足の長い下ヒゲなどを判断材料とする人がいます。教科書通りの底入れ型なので非常に重要なことの一つなのですが、すべてのケースで反転しません。陰線で安値引けとなったり、長い上ヒゲを付けたりしながら底入れするケースだってあります。要は日柄の問題なのです。最もローソク足が底入れの形状で、日柄もちょうどタイミングがいいというときは素直に上がります。私は日柄では高値から高値、安値から安値、高値から安値などを細かく見るようにしていますが、同時に一目均衡表の抵抗帯(雲)をよく使います。それはまさに決まった基本数値を使用し、将来の一定時期にその数値をずらして変化日を予測したりします。そこでは変化が起きやすくなり、そこで売買を実行すれば少しは上手くいくのではないかと思います。
 さて、昨年の8月の急落から早いものでもう1年が経ちます。当時安値をつけたのは8月17日。今年の8月17日は日曜日で、偶然にも満月です。その前の取引営業日は今週の15日になります。今週の15日というのは、昨年8月安値をつけたあと10月に戻り高値を付けるのですが、その10月の戻り高値から今年の3月安値までの期間「105日」を、その3月安値から「105日」先にあてはめた日柄(変化日)です。ここ最近言われている、ヘッジファンドの解約期限とも重なるため重要な1日になりそうです。その日まで突っ込んだら面白いかもしれません。

(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 東野幸利)

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