日経平均株価は7月2日までで43年ぶりの10日連続安となりましたね。割安感を示唆する指標も散見され始めており、いつ反発しても不思議ではない状況です。明日4日は3月安値からカウントすると基本数値の「76日目」。今日は7月の「新月」です。
さらに、6月のオンラインセミナーでは、「酒田手法の買いシグナル編」のなかでとりあげましたが、今日はマド明け下放れてから5日目ですよね。酒田手法では、"放れ五手黒一本底"を想定したいところです。変化日近し、底打ちシグナルに順じた形状、新月、また日経平均でもTOPIXでもいいのですが、どちらかの一目均衡表の雲の下限の動き"雲の屈折点"をみてください。これはあくまでも総合的に判断しなくてはいけないのですが、ここまで連続して下がった後は買いでしょう?となるわけです。
昨晩の米国市場の大幅反落を目にした時点で、今日の東京市場では寄り付き買いとなります。私は結果をみて書いていることになりますが、底打ちの可能性は高いと思います。明日がちょうど3月安値から「76日目」ですから、日経平均株価は終値ベースでは明日が安値かもしれません。いずれにしても今週中には一旦底打ちの可能性は高いでしょう。短期的には・・・。
問題はその後の動きです。速度は遅かれ6月の高値を上回ればよいのですが、一度に高値は超えにくいですよね。7月中旬あたりまで中間反騰を入れながら、変化日が集中する8月中旬あたりまでどのような動きとなるかが重要です。 仮に、中間反騰後、安値を更に下回る動きになった場合、8月中旬あたりにかけて二段下げの展開かと想像します。3月安値に対する二番底を探る動きになろうと思います。
7月の中間反騰のメドは、13650円から13800円どころ。週足の一目均衡表では、下向きの基準線が来週からほぼ横バイになります。その基準線に対して株価が上にいるか下にいるかで随分異なりますが、その上に位置していれば転換線レベルに向けた戻りは十分に考えられます(確認できる方は是非ご覧になってください)。
目先の下値メドとしては、13150円から13000円前後だと思っていましたが今日付けました。中間反騰を想定し、今回の安値を下回る動きとなった場合、6月6日高値から最初の下げ幅である790円の二倍となる1580円を、6月13日安値から下げた水準となる12200円どころを下値メドとみています。それは、2月27日高値から3月安値までの下げを、6月6日高値からの下げとした12187円レベルとほぼ一致します。私の変化日予測では月足では8月と12月です。8月安値は3月安値に対する二番底です。
波動で表現しますと、3月安値から6月6日までの上昇を第一波とすると、6月6日から8月安値(予想)までを第二波。第二波の教科書的な特徴は、ファンダメンタルは最悪、株価は深押しが多い。悪材料が蒸し返されてやっぱり単なる戻りか・・・などなど第一波で疑心暗鬼に買っている分、警戒感が強い・・・といった特徴があるそうです。どうですか、いくつ当てはまりそうでしょうか。
物色面でも大きな変化が生じています。コマツ、日立建機など新興国向け需要を背景に業績を拡大してきた銘柄の下げが目立ちます。昨年の成功体験から買い上げられたセクターですが、それらを買い上げる材料としてはほとんどが蒸し返しでありました。
一方、足元の全面安のなかで日立や富士通などの主力ハイテク株は堅調。その示唆するものとすれば、3月安値からの上昇局面では、既に本質的な物色対象は変わっていたことを意味するのではないでしょうか。次の上昇局面ではハイテクセクターの優位性が強くなりそうです。
(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 東野幸利)
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