環境関連株が今の相場の主役のようです。最近の新聞の企業欄にもそれ関連の記事が増えてきました。株が動いている銘柄の関連記事が出易い現象ですね。今日は某新聞の企業欄に"三洋電機のニッケル水素充電池の生産量倍増"や"ホンダのハイブリッド型「シビック」インドで販売"などの記事が掲載されておりました。インド市場へのハイブリッド車の投入は同社が初めてだそうです。

 その記事を読んだときに、今日はホンダの話を書こうと決めました。みなさま、ホンダの月足チャートをご覧になられたことはありますか。当然、昨年末からは大きく下落している状態なのですが、90年代からの株価の動きを遠目でみると、全然上昇トレンドが崩れたようには見えません。最近は原油先物や商品市況もののチャートを見すぎているせいか、90年代からのホンダの上げ程度では感覚的に過熱感が伝わってきません。じゃ、ここからホンダが上昇する要因を考えた場合、何が材料として付いてくると思われますか。

 随分前の話ですが、私が外資系証券のファンドマネージャーを希望していたときに、ある面接担当者から突然、ホンダの月足はどんな形をしているか、書いてください。と、紙とボールペンを渡されました。私だって当時は毎週、チャートブックを見ていましたから、東証一部のほとんどの銘柄の大まかな月足チャートぐらいはイメージできていましたので、ここぞとばかりに書き示したのを思い出します。でも、なぜホンダだったのでしょうか。その瞬間に私は察しました。当時、ホンダのように2002年から2003年時点で高値もち合い、といった銘柄はあまりなかったんです。非常に形が珍しかったので、私も買い注目していた銘柄だったのです。自慢げにあっさりと書いて、二段目の上昇に入る理由なども"今後、上昇する要因としては「ロボット」が注目されるようになって、ホンダの優位性が発揮されるのではないか"と、調子にのって発言してしまったのがいけなかったのでしょうか。それが落ちた要因なのかもしれません。 でも、自動車メーカーでジェット機、ロボットなどを作らせたら、専門メーカーも驚くほどの技術力らしいですよ。

 ホンダは一般車では常に燃費に関してもトップを走っています。また、先進国では特にホンダのブランド力は強いそうです。私が見たわけではないので、実際のところは定かではないのですが、最近は「シビック」が目立つと聞きます。
 それと、ガソリン高騰を背景に、新興国における車の燃料費(生活費との対比で考えると非常に高い)を考えた場合、バイクの成長性はまだまだあると思います。新興国でよく売られている125cc(30km/L程度)であれば、車の2000cc(10km/L)と比較した場合3倍は走ることができる。両輪のホンダは今後も楽しみですね。

(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 東野幸利)

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