今回のマーケットの変動時に、たまたまアメリカ(ニューヨーク)に居て、長年マーケットに関わってきましたが、またひとつ発見がありました。
今回のマーケットの変動は、そもそものきっかけはアメリカ国債の長期金利の動きがきっかけになったように見えたことですが、とても大きな特徴は、ここ最近マーケットが上がり続けながらもボラティリティ(振れ方・マーケット価格の標準偏差)が全く上がらなかったので、そのボラティリティを(空)売りしていた人が多く、専門的に云うとガンマをショートしていたので、マーケットが売られると更に売り、買い戻されると急いで更に買い戻すと云うことが大量に行われ、その結果マーケットの振れ幅が大きくなったことです。そして、しかしながらこれは謂わばマーケットという金魚鉢の中で起きた嵐であり、社会にはあまり関係がないようで、即ち街中は、これはテレビも、あまりこのマーケットの大変動に気を払っていなかったことです。経済が発信源であれば大騒ぎの筈で、しかし今回はマーケット自体が発信源だったので、社会的にはあまり騒ぎにならなかったように見えました。アメリカの株価は史上最高値にあったので、まぁ雑ぱくな云い方をすれば利食いが起きて、ガンマ(ボラティリティ)のショートポジションでそれが大きく増幅された"だけ"のように見えました。まだ油断は出来ません。予断は許しません。しかし、少なくともここまではそう見えました。マーケットは常に興味深い場所ですね!