マーケットはひとつである。東京市場とかニューヨーク市場とか云いますが、東京に日本の投資家だけのためのマーケットがある訳ではなく、東証でも世界中の投資家が売買出来ますし、マーケットは世界でひとつなのですが、便宜上日本企業と云う投資対象を売買する場所として東京市場が存在しているだけです。取引所はローカルでも、投資家は常にグローバルです。

これは、株式と債券の間もそうで、機関投資家は便宜上株式担当者と債券担当者を設け、株式担当者は株式を、債券担当者は債券を売買しますが、当該機関投資家としては株式も債券も投資対象としている訳で、このふたつの市場に対しても、投資家はひとつです。更に云うと、債券・株式と云った伝統的投資対象以外の全ての投資対象も、それは貴金属、エネルギー、農産物、インフラ等々色々ありますが、それらも大きな意味でひとつのマーケットの中にあり、世界中の投資家が、その中から選別して投資し、お金を移動しています。マーケットは、ひとつなのです。

仮想通貨も、このひとつのマーケットの中にあります。例えば昨年は、ビットコインなどの仮想通貨の価格が急上昇しましたが、マーケットの中のもっとも投機的なお金が仮想通貨に流れ、その結果、この過剰流動性の時代にも、謂わば仮想通貨市場がガス抜きとなって株式市場はバブらずにペースを守り、結果として伝統的な市場に投資する投資家のリスク(ボラティリティ)を下げた、と云う見方も出来ると思います。

そのような観点からも、本日マネックスグループはグループ内に「マネックス仮想通貨研究所」を創設し、今後様々な観点から、仮想通貨やICOなどが、資本市場にどのような影響を持つのかなども含めて、情報提供していきたいと考えています。今日はマネックスグループの第3四半期の決算発表でもありました。様々なテーマに前向きに取り組んで参ります!