日経が英Financial Timesを買収するとのこと。素晴らしいことだと思います。日経は、"日本"経済新聞であり、"New York" Timesも"Wall Street"Journalも、国、市、街、という或る種の地方紙ですが、Financial Timesにはそういった地域限定冠詞が付かない世界紙であり、そのイギリスらしく高くとまっているところがいいと思います。
イギリスにはこの手のものが多く、"The Economist"とか"The Times"とか、天上天下唯我独尊的な名前が多いです。いずれにしろブランド・ヴァリューはかなりのものがあるでしょう。1600億円という値段が適正なものかは見当が付きませんが、新国立競技場の6割程度。まぁお金の使い方としては、そんなに悪くはないでしょう。仮に競技場が1600億円になっても、競技場よりFinancialTimesの方が買いたいですね。
Financial Timesは私も好きな新聞です。そのアングロサクソン的に偏った視点が面白い。アングロサクソン社会の利益を擁護するアングロサクソン広報紙みたいなとこもありますが、そういう立場を理解した上で読むと、満遍なく平均的なメディアよりもずっと面白いものです。願わくはこのFinancial Timesの独自の価値観というものを、きちんと保全して欲しいと思います。日経さん、よろしくお願いします。なにはともあれ、日本にとってはいいことだと思います。