ボストンに来ました。週末を挟んでの滞在となったので、随分長い距離を歩いたり、ふらっと街で見つけたレストランに一人で入ったり、或いは地下鉄を乗り継いだり、ぶらぶらと街の探索をしました。車で移動しないでこうやって足で動くと、人間サイズの縮尺で街を把握出来るので、正しい印象を持てると思います。
大学生の頃に来た時は、ボストンはニューヨークとは全然違うところだと思いました。街が違うだけでなくて、そこにいる人の顔が違う、言葉が違う、と思ったのですが、そのことをこの20年ぐらい忘れていた気がします。今回ゆっくりぶらぶらして、その記憶を本当に久し振りに思い出しました。ボストンの人の方が顔が白くて、眉毛が濃くて、なんか独特です。昔は自分に経験が少なかったので、目を皿のようにして回りを見ないと怖くて移動出来なかったので、そういうことに気が付いたのでしょう。言葉の違いは、そういえば今回、あまり気が付きませんでした。耳が慣れてしまったのでしょう。
今回は久し振りにハーバード・スクエアにも行ってみました。大学4年生の時に、深い挫折感を味わって彷徨ったことのある、辛い記憶と憧れの高揚感の織り混ざった感覚を有する、私にとっては特別な場所です。果たして、その一帯は随分と雰囲気が変わっていました。建物が変わるだけでなく、いくつか道の在り方が変更されていて、それが私にとっての街の印象を大きく変えていて、空虚と云うと云いすぎですが、ちょっと寂しい気がしました。街は、世界中どこの街も変わっていきますが、道で切られたエリアの内側で変わっていく場合と、道自体が変わる場合では、根本的に違います。
チャールズ・リバーの眺めは不変でした。ボストン(或いはケンブリッジ)は、やはり私にとっては永遠の憧れの地ですね。