株価が下落し、ドル金利が大きく低下し、円高にもなりました。株価が下がって債券価格が上昇しているので、リーマンショックのようなパニックではなく、理屈通りに異なる資産間をマネーがリスクを回避する方向に移動しているだけですが、久し振りの大きな波です。特にアメリカ金利の動きが激しいです。株価が動いても金利は安定していたのに、金利のチャートがまるで株価のチャートのように鋭利な形を作っています。

何か一つが原因ではなく、エボラ問題も含めた様々なリスク要因に対する不安が共鳴し、増幅し、或る時急にコントロール不能になり、溢れてしまったのでしょう。一度溢れたものは、元の状態に戻るのに少々時間が掛かります。ただ先に云ったように、金融危機時のパニックとは違う動きであり、まだ正常のカテゴリーの中で、即ち例えば株と債券の値動きが逆相関している中での比較的大きな動きに過ぎないので、正常化するのにそれほど長い時間は掛からないでしょう。しかし少々は掛かる。日本政府・日銀も慎重な対応が求められますね。