スチュワードシップとは、カタカナで書いてあり、金融庁や経産省のホームページにも出てきますから日本語のようでありますが、なんとも意味不明な言葉です。
私の個人的な感想では、意味の良く分からないカタカナ言葉のトップ3は、モラルハザード、コーポレートガバナンス、スチュワードシップであり、そのうち2つが資本市場に関するものであることが、資本市場に対する理解の浅さを表しているようで、何とも情けなく思います。

スチュワードシップというと、一般に企業と投資家の対話、のように説明されていますが、本来的には、機関投資家が、最終受益者である個人の利益を慮って行動することとか、或いは影響力のある大株主が少数株主の利益をも慮って行動すること、を意味しているニュアンスの方が強いと思うのですが、これは今後の議論によって実体が決まっていくのでしょう。

どんな株式会社の株主も、その実質株主をドリルダウンしていくと、最終的には自然人か財団にのみ行きつきます。我が国のスチュワードシップ・コードの議論には私も参加していきますが、個人の視線を大切にした議論を進めていきたいと思います。