世間の不動産価格は上がってきているでしょうか?私の身辺では、土地を買った、買おうとしているなどの話がポロポロと聞かれ、先日話した九州のある企業の社長の方からは、使っていない工場用地を売ったら想定していたレンジを遙かに超えた値段で売れたとも聞き、日本全国ではそれなりに不動産購入が進んでいる、もしくは購入意欲が高まっていると感じます。

それもその筈、以前にも書きましたが、冬の衆議院解散以来、東証上場企業の時価総額は150兆円も増え、そのうち日本の個人は25%を直接持っていますから(直接株式の形で20%、投信の形で5%)、毎日値段が見える分だけで、日本の個人の株式型資産は37兆5千億円も増えたことになります。これは巨大な額です。いわゆる資産効果がない訳がありません。

しかし株式を持っている人はやはり限定的なので、国全体の資産効果、国民全体の気持ちが、もっとリスクを取れる方向には未だ変わっていないのでしょう。しかし株式関連でリスク許容度の高まった人が不動産を買い、その値段上昇が見えてくると、全国的なマインドセットに大きな影響が出てくるでしょう。これは個人も企業経営者も同様です。

不動産価格は、東京中心部は既に上昇していますが、これらはプロによる売買であり、取引も速く、値動きも速いです。個人の不動産取引となると2-3ヶ月は掛かるでしょうから、全国的な新しい不動産価格が見えてくるのはこれからでしょう。補正予算が地方レベルで使用・実行されるためにも、やはり2-3ヶ月は地方議会承認などで掛かるようなので、これらの影響もこれから見えてくるでしょう。

日本株や日本経済が元気になるのは、まだまだこれからではないかと思っています。そしてそういう話をアメリカの機関投資家に話してきたのですが、みな喜んで聞いておりました :D