昨日、食べ物好きの方々と出掛けました。そこで飲みながら話しをしている中で、私がちょうど閉店する日に偶々お店に行くことが多い話しになりました。
思い起こせば始まりは高校生時代に遡ります。学校の近くに坂道なる喫茶店がありました。私は高2から高3になる時に、理系のクラスで申請をしたものの春休み中に文転を決意し、担任の教師に電話すると新学期が始まってからまた云ってくれとのことなのでそうすると、曰く「悪ぃ!もう間に合わない」とのことで、唖然とするも仕方なく高3の間は無意味に理系のクラスで、それは社会科選択科目(世界史と政経でした)は出席も取らないので、それで授業に出る由もなく、午前中からこの坂道なるところに入り浸っておりました。スパゲティを食べたり、その他ちょっと悪いことなどをしていました。ある日のこと、店主曰く「ここのマンガ、全部持って行っていいぞ」、これから店を畳むというのです。私はその場で男組全巻(ウィキによると25巻ですね)をもらい、学校に持って行きました。
時は流れ、ここから先はこの7年ぐらいの間のことですが、順番は若干不同です。先ずは7年ほど前だと思うのですが、母校の後輩向けの講演会に先輩と共にスピーカーとして参加したのち、校内で簡単に学校側から御馳走になったあとに、その先輩と正門前の昌華飯店という、私が中一に入学した時から既にある、ですから30年以上は続いている中華料理屋に打ち上げに行きました。長めに飲み、我々が最後の客となり、最後はもう閉めるから帰ってくれというプレッシャーを受けて会計を終えて退散したのですが、その店はその晩に緊急閉店しました(!)。
その2年後くらいでしょうか、納会の前の晩に3~4軒ほどハシゴしたあとに高校の同級生の飲み会に合流した江古田の店はその日が閉店する日でしたし、やはりその2年後くらいには西麻布のラ・コロンバに数年ぶりに思い立って当日いきなり食べに行ったらその日が営業最終日で、引っ越す前から数えると2-30年は続いたであろう店の最後の領収書をもらってしまいました。あとはこの1-2年のことですが、久し振りに西麻布の山路に寄ると、明後日で閉店ということでビックリし、しかも兄弟子である赤坂の喜久好も同日に閉店することになったというので慌てて翌日電話し、何とか最終日の遅い時間にねじ込んでもらいました。この二店は藤本繁蔵さんの最後の直弟子達です。更に新橋の金兵衛に久し振りに行ったらやけに混んでいて、なんか店の人もお客さんも普段と違う表情なので変だなぁと思っていたら偶々最終日だったということもあります。因みにこのお店は最近同じ場所で新築ビルの中で再開店しました。
上記、実に7店。昨日一緒に飲んでいた人は、私のことをクラッシャーだと云ってましたが、私は違うと思っています。あまりにも食べるのが好きなので、呼び寄せられてしまうのです。不思議な縁です。これからもきっと、こういうことが何度も起きるのでしょう。普段はお店の実名は書かないことにしているのですが、今日はまとめて記録のために、敢えて記しておきました。