昨年12月の衆院総選挙以来、日本の上場企業の時価総額は100兆円以上増えました。因みに日経平均は総選挙直後の私の誕生日に1万円を超えて、既に40%以上あがっています。100兆円。これは巨額の富です。もちろん海外投資家が持っている分もありますが、日本の個人や年金、企業などがその大きな部分を持っています。その価値がこの5ヶ月間で100兆円も増えた。富が100兆円増えたのです。ここに、いわゆる"資産効果"なるものがない訳がありません。アベノミクスの第三の矢、成長戦略が打たれなければ意味がないと云う方がいますが、100兆円の資産効果は膨大な筈です。このマーケット、いや既にマーケットの枠を超えた経済のイナーシャ(いわゆる慣性モーメント)は、簡単には止められないと思います。もっと行け!
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。