今朝の新聞報道によると、機関投資家による株主総会での議決権行使の内容を個別に開示する方向を政府は目指すとのこと。
これはとってもいいことです。いわゆるコーポレートガバナンスは、当該企業によってのみ実現されるものではないと思います。企業の株主による牽制も、良いコーポレートガバナンスを実現する上でとても重要な要素だと思います。ストップウォッチがなければ速い陸上選手は育ちません。観衆からのフィードバックがなければいいミュージシャンも俳優も育たないでしょう。便益を得るものからのフィードバック、ステークホルダーからの牽制は、極めて重要です。
今回の議決権行使個別開示要請の方向は、企業側からの反発もあるかも知れません。しかしより良いコーポレートガバナンスの実現は、きっと株価の上昇に寄与していく筈で、それは即ち企業価値を高め、企業の資本調達コストも下げることになります。
日本の資本市場にとって、この件は目立ちませんが大変大きなクリーンヒットになる可能性があります。実現に向けて真剣に応援していきたいと思います。