ABEさんがマーケットを動かしています。円安、株高。この勢いはいつまで続くのか?巷間では、空手形を切っても期待ばかりが膨らみ、いずれ現実に直面してマーケットは(即ち円安・株高は)崩れるのではないかとの声もよく聞かれます。そうでしょうか?一昨日にも書きましたが、私はマーケットは明らかにボックスを切り上げた、ひとつ違うテリトリーに入ったと感じています。

今は世界中が金融緩和を行っています。巨大な量的緩和や、国によっては自国通貨を安くするために一部の取引にマイナス金利を導入したりしています。為替インフレ、信用インフレ、そして事実上の財政インフレ、もうなんでもアリで世界の先進国はなりふり構わずデフレと闘っているように私には見えます。先進国の諸問題を最も先に見てきた先進国病の博物館のような日本は、ここに来ておとなしく、他の国々を気にしてお行儀が良すぎた気がします。ABEさんは浮かれ過ぎとの批判も多く聞かれますが、この文脈においてお行儀が良すぎることを普通に修正しようとしているように聞こえます。

それは麻雀で云えば一翻(いーはん)アップ、ドラが乗ったようなものです。二翻(りゃんはん)縛りの時に、タンヤオか平和(ぴんふ)だけで麻雀をしようとしていた所に、ようやくまともな手が出来て、やっとゲームに参加できるようなものです。確かに現実化できないことも多くあるでしょう。いい手が出来てもアガれるとは限りません。しかしゲームが新しい展開に入ったことは間違いないと思うので、元には戻らないでしょう。ボックスは切り上げた。この流れにうまく棹さしていきたいですね!