私はNHK衛星テレビのエルムンドという番組にパラパラと出演しているのですが、昨晩(遅い時間です)出演すると、バルカン室内管弦楽団が生で出演され、感慨深いものがありました。この楽団は、栁澤寿男さんという日本人が設立し指揮し活動しているのですが、旧ユーゴスラビアの中、アルバニア人とセルビア人の混合楽団員で演奏をしているという驚きの楽団です。その楽団員の一人、女性の演奏者が番組の中で話したことが印象的でした。Peace in the future, 未来の平和を願って活動していると。時に、現在に於ける筋、正義、感情、その他を通すと、未来まで平和を実現できない場合があります。未来の平和のために、今の或る部分を呑み込む。紛争地域には、時間軸を超えた解法が必要な場合があります。彼女は peace とは云わずに、future peace もしくは peace in the future と云いました。楽団員のシンプルな一言が、心に深く響いたのでした。平和が実現するといいですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。