週末は秋分でしたが、東京は一気に秋らしくなりました。とは云い過ぎかもしれませんが、少なくとも秋の気配が急に感じられるようになりました。公園の木々が、心なしか緑色が少々失せて、黄色みが出てきたように思えます。オフィスから見る空が、暑さを感じないので間違った印象かも知れないのですが、風景的にはどこかが秋っぽい気がします。空気が乾いてきているのでしょうか。そして澄んできている。

古の時代から、季節は気が付くと来ているもので、現在完了形で書かれます。Spring has come. 或いは、秋来ぬ。有名な藤原敏行の歌では、秋は目には見えないけれども音で気が付く訳ですが、騒音に溢れ、微妙な草木の葉のかすれる音が聞きにくい現代に於いては、音よりも風景が先になってきている気がします。しかしだからこそ、耳を澄ましたいと思います。