週末に用事があり軽井沢に行った。長野新幹線でぶい~ん。何度も乗ったことがあるが何度もそのはやさに感嘆してしまう。しかし今回は高崎-軽井沢間を実際に計測してみた。なんと正味15分。時刻表上では17分となっている。これははやい。

昔軽井沢に行く時、碓氷峠越えは夏の旅のクライマックスだった。横川で一旦止まる。ホームに出て峠の釜めしを買う。或いは首から吊った駅弁台に乗せた釜めしを売りに来るので、列車に乗ったまま窓から買う。何と云ってもクライマックスは峠を登る動力を足すため(或いはブレーキ力を足すため)に電気機関車が連結される瞬間で、ホームに降りて見たり、列車に乗ったまま実感したり、あのガシャーンと云う瞬間は何故か心が躍る非日常であり、どこか男性的で、「夏の旅」を象徴する儀式だったような気がしたものだ。安中辺りでは雷が変電所に落ちて、何時間も列車の中に閉じこめられたこともあった。

自分の車を運転するようになっても、高崎から軽井沢までは大変な区間だった。とにかく混む。往きも帰りも渋滞。そして様々な抜け道が編み出された。敢えて前橋まで行って関越を降りて戻る道。帰りは和美峠を下る道。あの頃は(大学生の頃)一生の間で一回だけ乗っていたFF車(それ以外は後輪駆動車)の前輪が、峠の下りで外側に流れるほど、随分速い(無理な)運転もしたものです。下仁田の風景、そしてサファリパーク辺りの究極の抜け道。しかしそれらを駆使しても、かなり時間が掛かった記憶があります。時間が掛かるから、その途中で隣の○○と色々なドラマもあった。そんな思い出もドラマも生まれない15分。

今度軽井沢に行く時には、高崎で降りて信越本線で横川まで(34分)行き、峠の釜めしを買い、1時間から2時間に1本出ているJRバスで碓氷峠を登る(所要時間34分)、これをやってみようか。そのまま新幹線で行くのに比べ、乗り換えも含めて(それは駅の情緒を味わえる時間かも知れない)1時間半ほど余計に掛かるだろうか。釜めしはバスの中で食べるのもいいが、無駄だが文化的な時間を費やしたことの達成感と共に軽井沢の涼しさの中で食べるのがいいだろう。それも併せて2時間。東京ー軽井沢間を往復できそうだが、それもまた良いかと。

とは云ったものの、時間がないですね。。。