一昨日までの週末、ロング・ウィークエンドは、久し振りに出張などのない週末で、且つ三日間だったので、とにかく長く感じる週末でした。書斎で仕事をしながらいつも音楽を聴いてるのですが、普段は忙しくて、或いは面倒臭くて、同じCDを何度もリモコンでリピートしたり、或いは最近聴いたばかりでプレイヤーの上や近くに転がっているCDをまた掛けたり、そんな風にしてました。しかしロング・ウィークエンドは時間がたっぷりあったので、一枚終わるごとに机からプレイヤーまで動き、CDを取り替えました。
私はかなりの数のCDを持っていますが、全く整理していません。完全にアトランダムに棚の中に押し込んであるだけです。その中から、グイッと指を突っ込んで一枚ずつ抜き出し、次から次へと聴きました。時にCDの背中のタイトルを見て、時に当てずっぽうで指を入れ。時間があるので、そうしてデスクワークをしながら時間を過ごしました。あれは土曜日の夕方。ふと指を入れて引っ掛かって出てきたのが「The TIMERS」でした。
おぉー。早速聴いてみると、それまでの"ながら"が出来ない。その歌詞と内容に聴き入ってしまうのです。熱い。痛烈な風刺。特に、参議院議員衆議院委員政治倫理委員会委員ギーンギーン国会議員などとお経のようにロックする「ギーン ギーン」、総理大臣総理大臣なんにもはっきり言わねぇ総理大臣どうだいオイラとブルースしようぜなどど痛快にシャウトする「総理大臣」、I'm just alonely Japanese man Feel like a motherless child I'm just a lonely Japanese man Cause my country is so stupid と淡々と歌う「LONELY JAPANESEMAN」と3曲続く後半は、正に最高です。作詞・作曲はドカヘル・グラサンおじさんのZERRY。昭和63年の作品です。
政治が今も変わってないことに驚くと共に、これだけ熱くストレートに批判をした勇気と、それを可能にした時代の空気を懐かしく思います。当然の帰結として、私は「COVERS」を山の中から探し出して、それもしっかりと聴いたのでした。美しい。これも同年の作品。批判精神、空気だけでなく、曲としての素晴らしさがあるのがもちろん大前提です。私は懐古主義者ではないつもりですが、あの頃は色々と元気があり自由で楽しかったなぁと思いました。
書斎にはCDだけでなく、本も整理されずに多くあります。机の周りや、或いは机の上にも、文庫本が無造作に積まれています。その机の上のひとつの山、一番上にある保険会社からのお知らせの葉書などをふと取ってみると、その下には「キッチン」がありました。おー、懐かしい。これは昭和62年の作品です。久し振りに読む。面白い!味がある、切れがある。まだ携帯電話のない時代のお話しです。
当時、吉本ばなな22歳、清志郎は36歳の頃でしょうか。ちょうど私が就職した頃のことです。清志郎の歳は、私が起業した頃の歳とほぼ同じです。頑張ろうっと♪