ニューヨークは、私にとって本当に忙しい日々を送ることになる場所です。日本と昼夜が真逆なので、正に文字通り24時間働くことが出来ます。そして実際24時間とは云えませんが、あらゆる時間帯で起きて活動し、その隙間に寝ることになります。そして行く場所がいくらでもあります。会う人がいくらでも居ます。馴染みの場所や人だけでなく、初めての場所や人でも「行きたい・会いたい」が一杯あって、しかもそれが実現する街なので、更に忙しくなります。
私が生まれて初めてニューヨークに来たのは今から25年前、21歳の時でした(それが即ち私にとって生まれて初めての外国でもありました)。その時一番行きたかったのがJAZZです。当時は未だ、グリニッチ・ヴィレッジ辺りにJAZZBARがうじゃうじゃあって、ぷらぷら歩いているだけでも、日本では有名なプレイヤーが演奏していて外まで音が聞こえてるガラガラな、そして無名のBARがあったりしました。ちょっと調べれば目も眩むようなメンツでの演奏が、あちらこちらで聴けたのでした。今ではそのような活況はありませんが、それでも行く場所はあります。

私の金融人生の始まりは、ニューヨークに憧れたからです。金融が好きでニューヨークに来たのではなく、ニューヨークに憧れたので、金融を職とすることにしたのです。或る意味での私の原点、ニューヨークのJAZZ。久し振りにちょっと行ってきまーす♪

追伸:あー良かった。目的の場所の前に時間があったので、ふらっとBARに入りました。一応JAZZのLIVEのある店でしたが、かつて大学生の時はマティーニにオリーブなどを飲ったもんですが、今日は白ワインにフレンチフライでした。そんな店でした。演奏も、大学生のような、ちょっと未熟なものでした。そこで2-30分こなしてから目的地へ。3分の2位の入りでしょうか。しかし昔からの雰囲気を保っていました。

かつて大学生の時は、一番奥の席で、生前のMax Gordonの隣に座ったこともある空間です。演奏者は南米からのグループでしょうか。メロディが出ない。歌わない(意味において)。無理してメロディを抑えているようなそんな感じでした。しかしいずれ、抑えようもなくメロディが流れ出しました。中々いい。しかし最後はまた、メロディを自制したようなカタチになるのでした。私はそれでも飲んで楽しませてもらいましたが、一事が万事、万国共通、ストレートに歌うのが格好悪い世の中になってきているのでしょうか。しかし演奏者も聴衆も、"歌って"いる時の方がお互いの乗りがいい感じがします。やっぱり歌わなくっちゃ(意味において)。

店から出てぷらぷらすると、かつて世話になった寿司屋はあとかたもなくなっていました。もうないと思っていたJAZZ@無名のBARの類は、深夜を過ぎても開いていました。ニューヨーク健在。しかし明日は朝早くから仕事もあるので自制して帰ってきました。ニューヨークは、やはり社会人としての私の原点です。パワーを充填して、TOKYOに帰りたいと思います。