日経平均はあと100円ちょっとで1万円と云うところまで来ました。「必ずしも景気はすぐに良くはならないが、これだけの税金を企業セクターを守るために投入されているので、株にはレバレッジが効いており、株価は堅調な筈だ」とは、冬の頃から、つぶやきでもお客様感謝デーでも取材等でも、私は云い続けてきました。

すると最近、「景気はこれから良くなりますか?」と、飛び級したような質問を良く受けるようになりました。株価は何とかなっても、景気はそんな簡単には何とかならないでしょう。しかし、株価上昇に伴う資産効果もあるし、当面は何とかなるかも知れません。それこそ大量の税金が投下されていますから。
しかしここが最大の問題だと思います。我が国は税収が余っている訳ではありません。そもそも単年度でも赤字です。そこに更に「100年に一度」と云う錦旗の下に、税金が大量に"未来から前借り"して使われています。選挙も近いので、勢いそうなり勝ちです。

「100年に一度のことだからしょうがないや」と我々も考え勝ちになります。これは危険です。誰かが「100年に一度」と云う枕詞を使って何かをしようとしたら、十分の、健康な疑問をもって、その人の言葉を聞くべきでしょう。