私の靴には穴が空いています。正確には、穴が空きそうになっています。左足。中指の付け根から更に2-3センチ下がった、足の裏で一番出っ張ったところに呼応する部分が、常に削れてくるのです。どんな靴でも同じ結果になります。
革靴の底は多重構造になっていて、先ずは地面に触れている外皮に穴が空きます。その内側に内皮のようなものがあるのですが、これは外皮のように固くはなく、ぷよぷよした柔らかい皮です。ですから外皮が円く(直径1センチ程度でしょうか)穴が空いた段階で、足の裏が地面に急接近します。足の裏が、地面を感じるようになります。ホームの端のような凸がある所に立つと、痛いです。雨の日は、薄皮一枚ですから、どんどん染みてきます。なので雨の日はブルーな気分になります。
そしてじきに、内皮も破れ、靴下が顔を出すことになります。靴屋さんに行って直して貰うこともあります。その場合は底の皮-いやこの場合は革でしょうか-を張り替えることになります。それなりにお金も時間も掛かり、それでもやはりサイズや履き心地にそれなりの変化が出てしまい、必ずしも満足できません。その部分だけゴムのようなものを張ったこともありますが、これはかなり履き心地が悪く、あまり現実的でありません。
かくして、左の底の一部を除いては未だ未だ使えるものを、仕方なしに手放すことになるのです。一度は直して履くことと、一度目から諦めて手放すことが、頻度にして半々程度でしょうか。困ったものです。新品の時に、その問題の辺りに、薄くプラスチックかエナメルでも塗ってみましょうか?歯医者さんの要領で。革靴はデリケートなものなので、実際には中々手が出せませんが、いつかきっと、実験してみようと思っています。