今日は夏至ですが、東京は雨です。ちょうど梅雨時なので、夏至の頃は天気が悪い日が多く、夏の到達点、もしくは夏の極みと云う意味の「夏至」は、どうもピンと来ません。しかし昨日は天気が良く、ミーティングで会ったシンガポールからの某氏は、「暑い暑い!」と云っていました。私は「明日は夏至だからね」と云ったのですが、どうもピンと来てるようではありませんでした。よく考えればそれもその筈、赤道直下のシンガポールでは、日本の夏至は一年で最も太陽の低い日だからです。しかも太陽は北の空にある筈です。なんか不思議ですね。
ところで日本では夏至は昼が一番長い日です。国立天文台のホームページによると、東京の日の出は4:26、日の入りは19:00なので、昼の長さは14時間34分です。江戸時代、元禄の少し後の正徳もしくは享保の頃に書かれた百科事典「和漢三才図絵」には、夏至は昼六十刻、夜四十刻とあります。一日が100刻ですから、昼の長さは24時間の100分の60。即ち、14時間24分となります。恐るべし江戸時代。300年前の科学のあまりの正確さに、驚かずにいられません。しかしそんな長い昼も感じにくい一日でした。やっぱり夏至って、パッとしないものなのでしょうか。