久し振りに熱くなった野球でした。決勝戦の両チーム投手に最大級の拍手を送りたいと思いますが、やはり連日連投の斎藤投手の、2回の決勝戦の最終回の速球は圧巻でした。どこからあれだけの力が湧き出てくるのか、これこそ久し振りにいい意味でぞっとする感覚を憶えました。これはやはり背水の陣と云うか、「1回しかない」と云う状況が生み出すものなのでしょうか。
WBC然り、甲子園然り、どうも普段のプロ野球は輝きを失ってしまい、これらのような「1回限り」の試合が、見る者の心を惹き付ける度合いが大きくなった気がします。プロ野球のていたらくもあるのでしょう。
寺山修司がハイセイコーを謳った詩に、「ふりむくな ふりむくな 後ろには夢がない」と云うフレーズがあります。脇目も振らず前進する姿は美しいものです。
今日の試合は最後だけをちょっと見たのですが、試合に負けた田中投手の清々しい顔も印象的でした。恐らく彼の頭の中は、既にプロに入ってからの斎藤投手との対決に気持ちが向けられているのでしょう。あの二人のような熱くて前向きな姿勢を、私もマネックスも、持って行きたいと思います。