神社・仏閣・教会などの建物の向きにどのような規則性があるか。そんなに多くの実例を検証した訳ではないのですが、どうやら少なくとも我が国の神社仏閣には、きちんとした規則性はないようです。それぞれの個別の事情により、正面すべきである人や建物がある方向に向いているケースや、地勢上の事情から必然的に向きが決まっているケースが多く、東西南北に関してはバラバラです。「天子は南面す」と云いますから、御所の向きは決まっていますが、それ以外はかなりテキトーです。
一方、「教会」を見ると、これは殆ど東向きに建っているようです。やはりキリストは「復活」した訳ですから、一度沈んだ日がまた昇ってくる東は、神々しい方角なのでしょうか。しかし私が気になるのは、何故教会にはきちんと規則性が保たれ、神社仏閣はテキトーなのかということです。キリスト教は宗教、一神教ですが、神道や仏教は多神教であったり、そもそもあくまでも生活の知恵・哲学であり、宗教性が薄いので、こだわりも弱いということでしょうか。各宗教などに関して、大した知識もないので仮説を立てることも危険ですが、そんなこともたまに気になります。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。