神社・仏閣・教会などの建物の向きにどのような規則性があるか。そんなに多くの実例を検証した訳ではないのですが、どうやら少なくとも我が国の神社仏閣には、きちんとした規則性はないようです。それぞれの個別の事情により、正面すべきである人や建物がある方向に向いているケースや、地勢上の事情から必然的に向きが決まっているケースが多く、東西南北に関してはバラバラです。「天子は南面す」と云いますから、御所の向きは決まっていますが、それ以外はかなりテキトーです。
一方、「教会」を見ると、これは殆ど東向きに建っているようです。やはりキリストは「復活」した訳ですから、一度沈んだ日がまた昇ってくる東は、神々しい方角なのでしょうか。しかし私が気になるのは、何故教会にはきちんと規則性が保たれ、神社仏閣はテキトーなのかということです。キリスト教は宗教、一神教ですが、神道や仏教は多神教であったり、そもそもあくまでも生活の知恵・哲学であり、宗教性が薄いので、こだわりも弱いということでしょうか。各宗教などに関して、大した知識もないので仮説を立てることも危険ですが、そんなこともたまに気になります。