南アフリカ共和国のすぐ北にある国ジンバブエで大統領選が行われ、現職のムガベ氏が4選を果たしました。選管の発表によるとムガベ氏の得票率が約56%、野党の対立候補の得票率が約42%だったそうですが、欧米の諸国は選挙は国際的な基準を満たしていないと断定しているようです。元々は1980年にこの国で初めて民主的な選挙が行われてムガベ氏が勝利し白人支配に終止符が打たれたのですが、最近の経済不安の中で徐々に独裁色を強めていき、今回の選挙は都市部で圧倒的な支持を誇る野党が、地方の与党基盤を崩せるかが焦点だったようです。結局政府は都市部の投票所の数を急に減らすなどの選挙妨害をし、高裁が政府に対して投票期間を一日延長するように要求したにもかかわらず、それを無視して開票を始めこのような結果になったようです。ジンバブエの通貨はこのような体制を反映してか、ここ十数年の間に米ドルに対する実効レートがなんと800分の1にまで下がりました。酷い国ですね。しかし日本においても都市部と地方の一票の重みについて最高裁が違憲状態であると断定しているにもかかわらず、選挙制度は未だ改善されていません。大して変わらないのではないでしょうか?ジンバブエをアフリカの国として笑うなかれ、そのすぐ西にある国ボツワナと我が国の格付けは殆ど変わりません。ムーディーズによると日本の格付けはAa3で格下げの方向で見直し中、ボツワナはA1で見直しナシです。