南アフリカ共和国のすぐ北にある国ジンバブエで大統領選が行われ、現職のムガベ氏が4選を果たしました。選管の発表によるとムガベ氏の得票率が約56%、野党の対立候補の得票率が約42%だったそうですが、欧米の諸国は選挙は国際的な基準を満たしていないと断定しているようです。元々は1980年にこの国で初めて民主的な選挙が行われてムガベ氏が勝利し白人支配に終止符が打たれたのですが、最近の経済不安の中で徐々に独裁色を強めていき、今回の選挙は都市部で圧倒的な支持を誇る野党が、地方の与党基盤を崩せるかが焦点だったようです。結局政府は都市部の投票所の数を急に減らすなどの選挙妨害をし、高裁が政府に対して投票期間を一日延長するように要求したにもかかわらず、それを無視して開票を始めこのような結果になったようです。ジンバブエの通貨はこのような体制を反映してか、ここ十数年の間に米ドルに対する実効レートがなんと800分の1にまで下がりました。酷い国ですね。しかし日本においても都市部と地方の一票の重みについて最高裁が違憲状態であると断定しているにもかかわらず、選挙制度は未だ改善されていません。大して変わらないのではないでしょうか?ジンバブエをアフリカの国として笑うなかれ、そのすぐ西にある国ボツワナと我が国の格付けは殆ど変わりません。ムーディーズによると日本の格付けはAa3で格下げの方向で見直し中、ボツワナはA1で見直しナシです。
ジンバブエ
松本大のつぶやき

- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
- ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。
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