エンロン債を入れたいくつかのMMFが額面割れしました。マネックスで扱っているファンドは大丈夫でしたが、これは甚だ遺憾な事態です。マイカルの仕組債を入れたファンドも一つ額面割れをして、こちらはその債券がそもそも運用適格銘柄でなかったということで、あとで運用会社が補填をしました。エンロンの件は何でそんなものを買ったのだという批判や、SECかなんかでもっと取り締まるべきだという意見もありますが、私はそのどちらも問題の本質ではないと考えます。運用ですから、適格要件の範囲内で投資するのは構わないと思いますが、一つのリスクに全体の2%とか7%とかを投資することが全く分散になっていない訳で問題があります。また、SECの監督によってもどうこうなる問題ではなく、何故なら監督といった主体があるものには自ずとリソースの限界がある訳で、そうではなくきちんとディスクロージャーをさせることによって牽制を受けさせるべきだと思います。えー、こんなに一杯エンロン債を持ってるんだ。ということでメディアなり投資家が言えば、自然とあるべき姿に是正されることが期待できます。「ディスクロージャーによる公衆からの牽制」という手法はアメリカでは一般的ですが、日本でももっと理解され浸透されることを強く願います。