現在のファンダメンタルズ:新材料が出てこないと動きにくい展開

先週(10月26日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円:  156.649円~158.345円    157.538円
・ユーロ/米ドル:1.11047ドル~1.12263ドル    1.11663ドル
・ユーロ/円:  175.070円~176.586円       175.924円

先週(10月26日週)の為替市場:3中銀の会合とも無風通過

10月26日週は金融政策をめぐる重要な週となり、28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)、29日のECB(欧州中央銀行)理事会、30日の日銀会合と続きましたが、コンセンサス通り主要3中銀とも現状維持、12月の会合では追加利上げの可能性が高いということで大きなサプライズはありませんでした。

強いて挙げるならば、日銀が基調的な物価上昇率が2%到達と判断したことと、ETFの年間売却額を、これまでの年3300億円(簿価)から8600億円へ、2027年から約2.6倍に引き上げる方針を示したことで、株式市場では、やや上値が重くなる反応が見られましした。

週を通しての為替市場では、米ドル/円、ユーロ/米ドルとも週前半は米ドル買い、後半は米ドル売りという流れで方向感に乏しいまま月末クローズとなりました。

米国選挙後は一時的に動きが出ても、既存の材料へ戻ると予想

今週(11月2日週)は米国の雇用関連の指標発表が続きますが、インフレ指標に比べて重要度が低くなってきたことや、3日には中間選挙もあることから、細かな振れが出ても方向感が出るほどではないとみています。

しかし、米中間選挙がトレンドを生むほどの材料かと言うと、悩ましい状況です。既に民主党が下院で優勢、上院は接戦州次第でどちらにも可能性があるという世論調査の結果を織り込んだ動きとなっています。しかし、近年の米国選挙後は一時的に動きが出ても、既存の材料(今で言うならば中東情勢とインフレ)へとすぐに戻りやすい状況です。

仮に世論調査通りの結果であれば、トランプ政権の政策を進めにくくなるとの見方から一時的に米ドル売りの動きが出てくるかもしれませんが、週末には市場参加者の注目は既存の材料へと材料が戻っているのではないかと思われます。

そうなると、一時的に売られた水準では米ドルの押し目買いが出るものの、上がったところでは米ドル売りが出てくるという先週(10月27日週)のような展開が続きやすいと言えるでしょう。

為替市場では、米ドル/円を中心にもみあいが続きやすく、トレーダー的には面白みに欠ける展開が続いていますので、そろそろ新たな材料が欲しいところですが、米中間選挙後の中東への対応(イランへの再攻撃があるのか)が最初の材料になるというスタンスで良いかと思います。

米ドル/円チャート(週足)、下降トレンド継続

長期的な判断は週足で行います。

米ドル/円は中長期的な下降トレンドが続いています。ただここ1ヶ月ほどは157円台前半から半ばを中心に方向感の乏しい流れが続いています。そろそろ米ドル売りが再開するのか、あるいはレジスタンスライン(青)を上抜けて20週移動平均線を試す動きが出てきそうです。今週(11月2日週)の中間選挙と米雇用統計の結果がきっかけとなるのか、見守りたいところです。

【図表1】米ドル/円(週足)
出所:マネックストレーダーFX
週足チャートの見方
長期トレンドは20週移動平均線と週足終値との位置関係で判断します。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。

米ドル/円チャート(日足)、10月29日にGC(ゴールデン・クロス)に転換

短期的な判断は日足で行います。

2本の移動平均線は10月22日の下げでDC(デッド・クロス)に転換後、直近は底堅い動きが続いたこともあって29日にGC(ゴールデン・クロス)に転換しました。それでも最近は値幅も狭く方向感がはっきりしない状況が続いており、長続きはしないという前提でみていたほうが良いでしょう。長期トレンドが下降トレンドである限り、基本はDCでの米ドル売りを先行する流れにあります。

【図表2】米ドル/円(日足)
出所:マネックストレーダーFX
日足チャートの見方
短期売買シグナルは5日終値移動平均線(青)と5日始値移動平均線(赤)のゴールデン・クロス(GC)、デッド・クロス(DC)で判断します。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
短期上昇トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の上で推移し、短期下降トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の下で推移します。通常の2本の移動平均線で言えば、終値が短期線の役割、始値が長期線の役割を果たしていると考えるとわかりやすいでしょう。
※マネックストレーダーFXでは、移動平均線の設定画面で始値を選択することができます。

ユーロ/米ドルは下降トレンド継続、年初来安値更新

ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。

週足チャート(図表3)ではユーロ/米ドルの下降トレンドが継続しており、先週(10月26日週)も1.11047と小幅ではあるものの年初来安値を更新しました。現状は平行下降チャンネル(緑)の下限を試しながらも大きく下抜けることはない展開ですが、中長期的には1.10の大台を試す可能性は高いと考えてよいでしょう。

【図表3】ユーロ/米ドル(週足) 長期トレンド=下降トレンド
出所:マネックストレーダーFX

日足チャート(図表4)では10月26日にデッド・クロス(DC)に転じ、長期トレンドに沿った売りシグナルと言えます。最近は勢いがないものの、じりじりと下落しており、気づけば1.10の大台を割り込む展開になる可能性はかなり高いとみています。週足チャートで終値が平行チャンネル下限を下回って引ける場合は、要注意でしょう。

【図表4】ユーロ/米ドル(日足) 短期トレンド=26日にデッド・クロス(DC)に転換
出所:マネックストレーダーFX

ユーロ/円週足も下降トレンド継続

ユーロ/円(図表5)はユーロ/米ドルの下落に連動した下降トレンドが継続しています。米ドル/円、ユーロ/米ドルとも下降トレンドにあることを考えると、ユーロ/円が最も下げやすい地合いであるため、米ドルに方向感が出ないときはユーロ/円の売りを狙ってみるのも悪くないでしょう。

【図表5】ユーロ/円(週足) 長期トレンド=下降トレンド
出所:マネックストレーダーFX

日足チャート(図表6)では10月29日にゴールデン・クロス(GC)となりましたが、2本の移動平均線の動きはほぼ中立です。平行下降チャンネル(緑)の上限にも近づいてきましたので、次のデッド・クロス(DC)を待って売りを先行させることを考えましょう。

それでは今週も良いトレードを!

【図表6】ユーロ/円(日足) 短期トレンド=10月29日にゴールデン・クロス(GC)に転換
出所:マネックストレーダーFX