現在のファンダメンタルズ:日本株の下げが円買いの材料に
先週(10月19日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 157.547円~158.947円 157.984円
・ユーロ/米ドル:1.11130ドル~1.12694ドル 1.12387ドル
・ユーロ/円: 176.295円~177.964円 177.557円
先週(10月19日週)の為替市場:日経平均株価の下落を受け、米ドル/円は円高に
10月19日週は、前週(10月12日週)のインフレ関連指標と今週(10月26日週)の金融政策ウィークに挟まれ目新しい材料はありませんでした。しかし、不透明な中東情勢による原油価格上昇、フランスの財政や政治に対する懸念が継続材料となり、PHPの脆弱性の発覚による株価下落などが新規材料となりました。
原油価格上昇はこれまで通りドル高材料であり、フランスの政局問題はユーロ安・米ドル高材料でしたが、10月16日(木)までは米ドルが底堅い動きを見せていたものの、以降は急速に円買いの動きが目立つようになりました。
これは、PHPの脆弱性が発覚し、メンテナンスのために多くのサイトが閉鎖される動きが特に日本で目立ったことで、日経平均株価が大幅安となり、それに伴い円高の動きになったのでしょう。日経平均株価と米ドル/円、ユーロ/円との相関は高く、今回も株安が円高につながったという印象です。
このPHPの脆弱性については、修正パッチが公開される前に脆弱性に関する情報が流出したことにより、企業サイト等で修正が入る前に攻撃されるケースもあり、今後もPHPに関連した新たな問題が出てくる可能性は高そうです。
更にFXトレーダーにとって衝撃的だったのは、自動売買用のクラウド環境を提供する国内最大手のサーバーが、ハッカーによる攻撃を受けたことです。これはPHPの脆弱性によるものではなくクラウドの管理上の問題が長年続いていたことが原因で、利用者のクラウドPC環境を外部から自由に操作できる状態だったようです。実被害もかなり出ていることから、しばらくは自動売買に対して消極的になるユーザーも多そうです。
今週(10月26日週)は日米の金融政策会合が注目材料に
今週は日米の金融政策会合がありますが、コンセンサスは両者とも現状維持ですから、会合後の会見で年内追加利上げについてどの程度言及されるかが注目されます。また米国中間選挙も、来週11月3日に迫り、現状は民主党が優勢と言われていますが僅差です。今後の一週間でトランプ米大統領が何を発言するのかも注目されます。
そして、天体サイクルによる日柄についてコメントしておきますが、週末から水星が逆行を始めました。11月13日までの水星逆行中はボラティリティが上昇しやすい点に注意が必要ですが、今回は金星の逆行とも重なっているため、金融市場全体の動きが気になります。過去10年間の同じパターンの米ドルの動きを見ると、トレンド継続の中で一時的に逆方向の動き(押し目・戻り)を見ることが多いようです。
最も現実的なシナリオとしては、ユーロ/米ドルにいったん買い戻しが入り、11月中旬頃から改めて下落する展開になるかもしれません。日柄なことも頭の片隅に置いておくとよさそうです。
米ドル/円チャート(週足)、下降トレンド継続
長期的な判断は週足で行います。
米ドル/円は中長期的な下降トレンドを再開しています。年初来高値を起点とするレジスタンスラインに上値を抑えられ、先週(10月19日週)後半の円高の動きによって改めて下降トレンドに戻ったようです。年初来高値以降の動きとしては、大きく下げた後に、緩やかな上昇を挟んでから大きく下げるという動きを2度見てきました。
今回も同様のパターンだとすると先週(10月19日週)からの円高方向の動きは今週(10月26日週)から来週(11月2日週)にかけて続く可能性が高いと見ています。現状の米ドル/円は日経平均株価の動きの影響が大きいため、今週前半は特に日本の株の値動きを注視しています。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、10月22日にデッド・クロス(DC)転換
短期的な判断は日足で行います。
2本の移動平均線は10月2日のGC(ゴールデン・クロス)状態が続いていましたが、10月22日の下げでDC(デッド・クロス)に転換しました。当面は長期トレンド(=下降トレンド)に沿って新規では米ドル売り、買い戻しでは仕切るという見方を軸にしていくと良さそうです。
日足で見ると青のレジスタンスラインが効いていることがよくわかりますが、冒頭で日柄について触れたように、今週(10月26日週)からしばらくはボラティリティが上昇しやすい点には注意が必要でしょう。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
ユーロ/米ドルは下降トレンド継続も目先は安値圏でもみあいか
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)ではユーロ/米ドルの下降トレンドが継続していますが、10月12日週に目先の底打ちをした後は安値圏でのもみあいとなっています。ただ、通貨の強弱関係では、米ドルが強くユーロが弱いという構図に変化は無く、フランスの政局が落ち着くまで、ユーロは売りがいつ再開してもおかしくありません。現状1.13水準にある青のラインが強いレジスタンスとして意識される展開となり、高値、安値ともに切り下げる動きは今後も続くでしょう。
日足チャート(図表4)では10月15日にゴールデン・クロス(GC)に転じましたが、現行水準での取引が続くと10月26日にもデッド・クロス(DC)に転じる可能性があります。長期的にはユーロ売りトレンドにあることを考えると、まもなく点灯するDCシグナルを受けた売りを検討することとなります。中期的には、1.10の大台を試し、2025年安値と2026年高値の61.8%押しにあたる1.09046を目指す展開に変化はありません。
ユーロ/円週足は下降トレンド継続
ユーロ/円(図表5)はユーロ/米ドルの下落に連動した下降トレンドが継続しています。移動平均線の傾きも、緩やかな下落から巡航速度に入ったかのような角度になりました。今回は、短期的な下落に合わせて緑色の平行下降チャンネルを追加したので、目先はこのチャンネル内での動きを見ていきます。
日足チャート(図表6)では10月12日にゴールデン・クロス(GC)となっていましたが、次のデッド・クロス(DC)待ちでした。22日にデッド・クロス(DC)に転換しましたので、長期・短期ともに方向がそろいました。当面は売りを優先するスタンスが良いでしょう。
それでは今週も良いトレードを!
