米国では主要企業による決算発表が進んでおり、S&P500種構成企業のうち85%超が実績を公表しました。一株あたり利益(EPS)ベースでは約87%がポジティブサプライズとなっており、これまでのところ概ね良好な結果と考えられます。一方、メモリーを手掛けるサンディスク[SNDK]が5日に発表した決算では、売上高の見通しが市場の予想に届かなかったとして、8月6日の株価が前日比6.8%安となるなど、市場では企業ごとの業績や見通しに対する反応の違いが目立っています。
こうした局面では、株価だけでなく企業の財務内容や成長性を示すファンダメンタルズに着目するのも一案と考えられます。そこで今回は、企業が投下した資本からどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示す投下資本利益率と売上高成長率を用いて、資本効率の改善と成長性を兼ね備えた銘柄を以下の条件で抽出しました。
<抽出条件>
・S&P500種株価指数に含まれる銘柄
(除く銀行、保険、不動産、投資銀行・証券会社、消費者金融、資産運用・資産管理)
・直近会計年の投下資本利益率が15%超
・直近3年の投下資本利益率(平均)がそれ以前の3年の投下資本利益率(平均)を上回る
・今会計年の売上高成長率が前会計年の売上高成長率を上回る見通し
・上記の条件を満たした銘柄のうち、過去1ヶ月の株価騰落率が高い15銘柄を抽出
リストを確認すると、安全保障技術の提供などを手掛けるレイドス・ホールディングス[LDOS]が基準を満たしました。8月4日に公表された2026年第2四半期決算では売上高、EPSともに市場予想を上回ったうえ、通年の予想についても下限が引き上げられました。2026年年初には米オープンAIとの提携を発表し、デジタル近代化、医療、国家安全保障、インフラ、防衛などの分野で、連邦政府機関を含む顧客への生成AI・エージェントAIの導入を推進する方針を示しています。
また、オプション取引所を運営するシービーオーイー・マーケッツ[CBOE]も名を連ねています。7月31日に発表した2026年第2四半期決算では、足元のオプション取引の急増を背景に通期見通しを上方修正しています。同社の最高財務責任者(CFO)はデリバティブ部門の売上高について、指数オプションの出来高が過去最高を記録したことを背景に30%増加したことを明らかにしています。
さらに、オンライン旅行会社のエクスペディア・グループ[EXPE]もリスト入りしました。中東情勢の緊迫化が意識される環境ながら、2026年4-6月期における予約額は二桁増加となっており、同社は通年の予約額見通しを上方修正しています。
株式相場は各企業の決算や中東関連の報道などを手掛かりに神経質な展開となっていますが、資本効率の改善と成長性を備えた銘柄がありますので、銘柄選びの一つの参考にしていただければと思います。
