サウジアラビアの東西を結ぶパイプラインが10日に攻撃を受け、原油供給に対する懸念が浮上していたものの、その後、オマーンを経由した原油積み出し量を増やしているとの報道などから原油高は一服しています。ただ、同パイプラインの完全な復旧には6週間ほどかかる見通しと報じられているほか、米国とイランの対立を巡る懸念もくすぶっています。そこで今回は、こうした先行き不透明な環境下においても、テクニカル面から株価に上昇トレンドにあるとみられる銘柄を以下の条件に基づきピックアップしました。

<抽出条件>
・S&P500種株価指数に含まれる銘柄(除く不動産)
・直近の株価が25日移動平均を5%超上回る
・直近の株価が75日、200日移動平均の上に位置
・移動平均の並びが上から25日、75日、200日の順で位置
・25日移動平均が5日前と比較して上昇
・25日、75日、200日移動平均線が20日前と比較して上昇

リストをみると、iPhoneやiPadを手掛けるアップル[AAPL]が基準を満たしました。今月9日には同社初の折り畳み式iPhoneとなる「Duo(デュオ)」が発表されました。複数アプリを同時に使用できるタブレット感覚のモバイル端末とされています。定価は1999ドルからと高価格に伴う消費者心理への影響が気がかりなところですが、大画面とそれに対応したソフトウエアで仕事にも使用可能な点を前向きに捉える向きもあります。また、同時にiPhone18 Proも公表され、前世代の17 Proから100ドル高い価格設定であることが明らかになりました。同社は性能を向上させたA20チップが処理を高速化させ、熱をより効率的に放散すると説明しています。新たなデザインや性能を備えた新製品が消費者の需要を喚起し、業績に好影響をもたらすことが期待されます。また、世界有数の農業機器メーカーで建設機械の主要なメーカーでもあるディア[DE]もリストに入りました。農機の売上が低迷するなか、作付けや収穫の最適なタイミングなど質問に答える対話型アシスタントを投入し、顧客の意思決定を支援する取り組みを進めています。こうしたなか、とうもろこしや大豆といった価格の堅調さを背景に、2027年における農家の収益性改善に伴う設備需要増加が同社に対する追い風と見込まれます。他方、製薬やバイオテクノロジー業界の主要サプライヤーであるウェスト・ファーマシューティカル・サービシズ[WST]もリストに名を連ねています。同社が手掛けるゴム製包装用品、容器ソリューション、自己注射器はバイオ医薬品やGLP-1受容体作動薬などのペプチド、小分子医薬品に対応しており、売上高や一株あたり利益(EPS)の拡大が予想されています。

金融市場には不安定化の兆しがみられるものの、株式市場において前向きに評価されている銘柄があります。値動きの背景と合わせてチェックしていただくと投資のヒントを得られる可能性がありますのでご参考にしていただければと思います。

米国・テクニカル面からみて株価が上昇トレンドにあるとみられる銘柄例はこちらからチェック