現在のファンダメンタルズ:米ドル高値圏でのもみあい継続
先週(7月6日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 161.221円~162.706円 161.733円
・ユーロ/米ドル:1.13912ドル~1.14603ドル 1.14142ドル
・ユーロ/円: 184.409~185.814円 184.607
先週(7月6日週)の為替市場:客観的に見て米ドル買い材料が多い
7月6日週の為替市場では、米ドル/円は週初に米ドル買い・円売りが先行したものの、介入警戒感も強く、前週につけた年初来高値を試しきれない流れとなりました。週初の材料としては前週(6月29日週)の一時的な円買いの動きが、日銀当座預金残高(以下、日銀残)の動きから、介入では無かったことが判明したこと、またイランがホルムズ海峡を通過中の商船に対しミサイル攻撃をしたことで、米国がイランの原油販売ライセンスを取り消したことがあります。
まず日銀残ですが、前週(6月29日週)の資金移動予想から既に介入ではないという見方が広がっていましたが、実際に介入では無かったことが分かり、最近のボラティリティが低い米ドル/円では、当局は介入しないということが改めて確認されました。
ただ、当局が介入に関して沈黙を貫く姿勢に転じたという見方もあり、162円台半ばを超える円安水準ではいつ介入が入ってもおかしくないのも事実でしょう。円安が急速に進む場合には一段と警戒感が高まると考えられますが、主要通貨ペアの動きが鈍っていることから、そうした動きも出にくいという状況です。
米国とイランの停戦が終了すれば、ホルムズ海峡を巡り改めて緊張が高まる
次にイランによる商船攻撃ですが、その後トランプ米大統領が「覚書は終わったと思う」と発言、イランに対する攻撃と海峡の逆封鎖を示唆した直後に米軍によるイラン空爆が行われ、NY原油が高騰しました。7月8日に一時76ドル台まで上げたNY原油も週末に向けては売りも入り、71ドル台半ばで引けましたが、トランプ米大統領がイランに対して停戦が終了したことを通告したとの発言を受け、7月13日のNY原油は74ドル台へギャップアップして始まっています。
米国とイランの停戦が終了することになれば、ホルムズ海峡を巡り改めて緊張が高まり、状況によっては開戦当時のトランプ米大統領の発言のような文明を滅ぼすような攻撃が行われるリスクもゼロではないでしょう。株式市場参加者は今回の攻撃も早期に終わると楽観的な見方をしているようですが、状況が明らかになるまでは不透明感によるリスクオフバイアスが高まるとみたほうが良さそうです。
米ドル/円は介入警戒感もあり、先週(7月6日週)のレンジ内での動きを繰り返しやすいと見られますが、そうした特殊要因が無いユーロ/米ドルでの米ドル買い・ユーロ売りが週初は入りやすいと言えるでしょう。
米ドル/円チャート(週足)、上昇トレンド継続、環境は米ドル買い
長期的な判断は週足で行います。
緩やかな米ドル高トレンドは続いていますが、介入警戒感もあり、ここ2週間のローソク足は上ヒゲが目立ち、上値が重いチャートになっています。とはいえ、1986年以来の水準にあり、イラン情勢を考えると米ドル買いに動きやすい地合いにありますので、米ドル売りを考える環境にはないと考えるべきです。当面はイラン情勢を見守るしかありません。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、7月7日にゴールデン・クロスが出現したが方向感ははっきりしない
短期的な判断は日足で行います。
先週(7月6日週)は5月7日のゴールデン・クロス(GC)以来ほぼ2ヶ月ぶりの方向転換となるデッド・クロス(DC)が出現しましたが、7月7日には改めてGCが出現し、米ドル/円は短期的にも上昇トレンドを想定できる状況になってきました。
ただ、2本の移動平均線は方向感がはっきりしない形状(横方向の動き)であり、米ドル高値圏でGCとDCを繰り返すような展開になる可能性が最も高いと考えられます。週足でも述べたとおりですが、今週(7月13日週)は先週のレンジの上半分(161円台後半から162円台後半)を中心とした動きになっていきそうです。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
短期上昇トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の上で推移し、短期下降トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の下で推移します。通常の2本の移動平均線で言えば、終値が短期線の役割、始値が長期線の役割を果たしていると考えるとわかりやすいでしょう。
※マネックストレーダーFXでは、移動平均線の設定画面で始値を選択することができます。
ユーロ/米ドルは週間レンジがわずか69pips
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)ではユーロ/米ドルはドル円以上に膠着相場となって週を通してのレンジがわずか69pipsと、一日のレンジでも狭い動きになりました。サッカー・ワールドカップの影響で欧州のトレーダーはトレードしていないのではないかと思わせる一週間でした。ただあまりに狭いレンジの後は上下に振れやすいということもあり、今週(7月13日週)初めのユーロ/米ドル売りが先行する動きには注意が必要です。
テクニカルには何も変わらず青の拡散型ウェッジの下限と緑のレジスタンスラインの中で下降トレンドを継続、下値を試しやすい地合いにあるとみています。
日足チャート(図表4)では、6月29日にゴールデン・クロス(GC)となり、7月10日にはデッド・クロス(DC)へと転換しました。前回試しきれなかった拡散型ウェッジの下限を今週(7月13日週)再トライする可能性を考え、戻り売りが出やすい地合いにあると言えるでしょう。
ユーロ/円は下降トレンド確定も動きは鈍い
ユーロ/円(図表5)は前週の時点で、2週連続の下抜けが確定し、下降トレンドとなっていましたが、ユーロ/米ドルの動きが非常に狭かったこと、米ドル/円も高値圏でのもみあいとなっていたことが重なり、ユーロ/円もまた動きが鈍い状況が続いています。現状では米ドルが動きの主体のため、引き続きユーロ円は蚊帳の外の状態が続きそうです。
日足チャート(図表6)では6月29日にゴールデン・クロス(GC)となって以降、その状態が続いていましたが、2本の移動平均線の形状を考えると、本日にもデッド・クロス(DC)に転換しても不思議ではありません。ただ、週足のもみあいを拡大したに過ぎない日足チャートと言え、今週(7月13日週)ももみあい継続となりそうです。
それでは今週も良いトレードを!
