現在のファンダメンタルズ:為替市場は緩やかな米ドル高継続
先週(6月22日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 161.077円~161.947円 161.762円
・ユーロ/米ドル:1.13241ドル~1.14734ドル 1.13817ドル
・ユーロ/円: 183.169~185.392円 184.119
先週(6月22日週)の為替市場:米ドル/円は2024年高値と並ぶ
6月22日週の為替市場は米ドル/円が一時161.947と2024年高値(161.949)に並びましたが、介入警戒感も根強く161円台で緩やかな米ドル高が続きました。一方で、ユーロ/米ドルは年初来安値を下抜けたことでテクニカルにユーロ売りが強まった週となりました。
米ドル高の背景としてはインフレ懸念から高止まりする米金利、年内複数回の利上げ思惑といったことが挙げられますが、イラン情勢が不透明さを増してきたことによるリスク回避の米ドル買いの動きも強いと感じます。
しかし、先週は米ドル/円高値が2024年高値に並んだことで、さらなる円安を見る向きと介入警戒感が強く、米ドル/円で米ドル売りポジションを積み増している向きとの綱引き状態で週間レンジはわずか87銭と最近のボラティリティが低い状態が続いています。
為替介入に関しては神田前財務官の時に「介入するかどうかの判断基準は水準ではなく過度な変動だ」という発言もあり、現状はボラティリティが低いため介入を見送っている可能性も大きいと言えるでしょう。
また2024年の介入を振り返ると、GWの時期に1回目の介入が入り160.010から151.859まで円高に振れたものの6月末に介入時高値を上抜け7月初めに161.949をつけたことで2回目の介入となり、その後は円高へと方向転換しました。1回目と2回目の水準差は約2円、間隔は約2ヶ月です。
今週(6月29日週)の中心レンジは161円台半ばから後半と予想
今回2026年GWに行われた1回目の介入から、今週(6月29日週)で約2ヶ月経過していますが、水準差はまだ1円強です。そのため、2024年当時の動きをあてはめるなら、162円台後半で、2度目の介入が入る可能性があるのではないかと考えています。当時と環境は異なるものの、参考にはできるのではないでしょうか。
そしてイラン情勢ですが、米国とイラン双方による覚書違反があったものの、現時点ではまだ協議は継続すると判断してよさそうです。しかし、週末のトランプ米大統領の「軍事的に仕事をやり遂げざるを得なくなる時が来るかもしれない」といった発言を聞く限り、いつ本格的な攻撃再開となってもおかしくありません。多くの金融市場参加者は比較的楽観的であるものの、状況によってはリスクオフ相場に逆戻りという流れも想定しておく必要があるでしょう。
日柄的には6月30日から7月24日に水星逆行が発生し、水星逆行時にはボラティリティが上昇しやすいという点には注意が必要です。特に逆行開始から最初の1週間のボラティリティ上昇が目立つことが多く、今回は四半期末、米国雇用関連の経済指標といった材料もあるため、警戒しておくべきだと考えています。米ドル/円も一度くらいは2024年高値を上抜ける可能性がありそうですが、それでも中心レンジは161円台半ばから後半という見方で良さそうです。
米ドル/円チャート(週足)、上昇トレンド継続、年初来高値を視野に
長期的な判断は週足で行います
先週(6月22日週)も緩やかな米ドル高のトレンドが続き、先週の高値は2024年高値に並びました。さらにボラティリティも低いことから、160円に戻ることが遠のいてきたように感じられます。テクニカルには先週までと変化は見られないため、今週(6月29日週)は、162円台に乗せて年初来高値を更新する展開があってもおかしくないでしょう。円安を見込んでいる投機筋としては、いったん高値を付けた段階で当局の発言を確認したいというところかもしれません。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、次のゴールデン・クロスに注目
短期的な判断は日足で行います。
日足ベースでも狭い値幅の中で円安が進行しており、5月7日にゴールデン・クロス(GC)となった状態継続してします。このままで推移すると来週には2ヶ月経過となりますが、今週(6月29日週)は日柄的に上下に振れやすい局面に入ってきていることから、そろそろデッド・クロス(DC)が出現するかもしれません。ただ本流は米ドル高・円安にありますので、その場合でもその次のGCに注目ということになるでしょう。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
ユーロ/米ドルは1年ぶりの安値圏へ
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャートではユーロ/米ドルの下落が続いたことで年初来安値を更新し、2025年6月以来の安値圏まで水準を下げている様子がわかります(図表3)。すでに長期トレンドは下降トレンドとなっていますし、米ドル/円での動きが鈍くなっていることから、対ユーロで米ドル買いの動きが出ている流れとみて良いでしょう。
日足チャート(図表4)では、6月17日以降デッド・クロス(DC)状態が続いています。フィボナッチ・リトレースメントの水準や拡散型ウェッジの下側ラインが意識され、いったん下げ止まりやすい水準になってきました。しかし、テクニカル面では長短期ともに米ドル高・ユーロ安にありますので、値頃感での買いは避けるべきと言えます。
ユーロ/円は、ユーロ/米ドル下げの影響で、移動平均線下抜け1週目
ユーロ/円(図表5)はユーロ/米ドルの下げが米ドル/円の上げを上回ったため、結果として水準を下げ、先週末の終値は20週移動平均線を下回って引けました。下抜け1週目のため、今週末(6月29日週末)の終値も下回るようであれば下降トレンドへの転換ということになります。しかし、移動平均線自体がほぼ水平になっているため、仮に下降トレンドとなっても大きく下げるという流れにはならないとみています。
日足チャート(図表6)では6月18日に発生したデッド・クロス(DC)の状態が続いているので長期トレンドと方向性は揃っています。直近では目先の底入れが見られたことから2本の移動平均線はほぼ同水準にあり、ゴールデン・クロス(GC)に転じる可能性も高い状態です。ただ、週足での方向性が横ばいのため、積極的に短期トレンドを追いかける局面でもないように思えます。
為替市場は他の金融市場に比べると蚊帳の外のように見えますが、そろそろ動きが出てほしいものです。それでは今週も良いトレードを!
