東京市場まとめ
1.概況
日経平均は173円安の69,615円と下落して取引を開始しました。前日の米国市場では、ハイテク株を中心に売りが優勢となったことから、日本市場も軟調な出だしとなりました。序盤は上昇に転じる場面が見られたものの、人工知能(AI)・半導体関連銘柄への売りが重荷となり264円安の69,523円で前引けとなりました。
後場は中盤まで下げ幅を拡大する展開となりました。13時26分には1,327円安の68,461円で、この日の安値をつけました。その後は持ち直し、最終的には613円安の69,174円で続落となりました。
TOPIXは26ポイント安の3,963ポイント、新興市場では東証グロース250指数が1ポイント安の695ポイントと2指数も同様に続落しました。
2.個別銘柄等
トヨタ自動車(7203)は0.7%安の2,686円をつけ、連日で年初来安値を更新しました。23日、日本経済新聞は、「2027年2月ごろまでに海外生産を10万台程度減らすことがわかった」と報じました。報道から、生産計画の修正が業績悪化を示唆しているとの懸念を呼び、売りが優勢となりました。
パナソニック ホールディングス(6752)は一時8.3%高の4,581円をつけ、年初来高値を更新しました。23日、日本経済新聞が同社子会社のパナソニックインダストリーについて「人工知能(AI)データセンター向けの蓄電装置を開発した」と報じ、これが買い材料となりました。
ANAホールディングス(9202)は1.1%高の2,952円をつけ、6営業日ぶりに反発となりました。23日、外資系証券が同社の目標株価を従来の3,350円から3,500円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。ホルムズ海峡の航行正常化や中東産原油の供給回復への期待から、原油価格の下落も追い風となっています。
合成ゴム・高機能樹脂石油化学メーカーの日本ゼオン(4205)は1.2%高の2,342.5円をつけ、反発となりました。23日、外資系証券が同社の目標株価を従来の2,500円から3,000円に引き上げ、これを材料視する買いが入りました。アナリストは、高機能材料が収益拡大をけん引し、「2027年度(2028年3月期)は2021年度以来の最高営業利益更新」を予想しています。
栗林商船(9171)は3.8%高の1,769円をつけ、3営業日ぶりに反発しました。24日、東京証券取引所の立会外取引「ToSTNeT-3」を通じて、発行済み株式総数(自己株式を除く)の2.98%に相当する38万株の自社株買いを実施したと発表しました。自社株買いによる株式需給の引き締まりを好感した買いが優勢となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は続落となりました。下値では押し目買いも見られたものの、AI・半導体銘柄はまちまちの値動きとなりました。明日に向けては、米マイクロン・テクノロジー[MU]の決算発表が注目されます。好業績期待は相応に株価へ織り込まれているとみられるなか、市場の高い期待に応えられるかが焦点となるほか、ガイダンスの内容にも注意が必要でしょう。そのほか、明日は日銀の田村直樹審議委員が兵庫県金融経済懇談会で講演をする予定があり、金融政策に関する発言が注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
