【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 50,866.78 ▼695.15 (6/5)
NASDAQ: 25,709.43 ▼1,121.53 (6/5)
1.概況
米国市場は主要3指数が揃って大幅に下落しました。日本時間5日夜に発表された雇用統計が市場予想を大幅に上回る雇用の強さを見せたことで、利上げ懸念が高まり半導体関連株を中心に全面安の展開となりました。
ダウ平均は48ドル高の51,610ドルで取引を開始し、寄付き直後に若干の上昇で日本時間22時30分に98ドル高の51,660ドルでこの日の高値をつけました。その後は下落基調が続き日本時間4時18分に780ドル安の50,781ドルでこの日の安値をつけました。以降はやや回復したものの695ドル安の50,866ドルでこの日の取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は1,121ポイント安の25,709ポイント、S&P500株価指数は200ポイント安の7,383ポイントで揃って大幅安となりました。小型株で構成されるラッセル2000は101ポイント安の2,833ポイントで反落しました。
2.経済指標等
5月の非農業部門雇用者数が発表され、172千人増となり市場予想であった89千人増を大幅に上回りました。平均時給もあわせて発表され、前年比3.4%上昇、前月比0.3%上昇となりどちらも市場予想と一致しました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち5業種が上昇しました。生活必需品が1.6%高となりました。公益事業が0.8%高で続き、不動産、ヘルスケアが0.7%高となりました。一方で、情報技術が5.8%安、一般消費財・サービスが2.4%安となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中16銘柄が上昇しました。プロクター・アンド・ギャンブル[PG]が4.1%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。コカ・コーラ[KO]が3.5%高で続き、トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]が3.4%高となりました。一方で14銘柄が下落し、シスコシステムズ[CSCO]が6.4%安、エヌビディア[NVDA]が6.2%安となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、メタ・プラットフォームズ[META]は新株発行による資金調達を検討しているとの英国のフィナンシャル・タイムズの報道を受け、のちに否定はされたものの5.5%安となりました。また、カナダのスポーツ衣料のルルレモン・アスレティカ[LULU]は2026年2-4月決算とあわせて2027年1月期の通期の収益見通しを前回予想から下方修正したことが嫌気され8.6%安となりました。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.06%高い4.53%となりました。8日朝のドル円は160円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国主要3指数は揃って大幅下落の展開となりました。市場予想を大幅に上回る雇用統計が発表されたことで利上げ懸念が高まり半導体株を中心に全面的な下げとなり、特にナスダック総合株価指数は大きな下落となりました。しかし、インフレ懸念がくすぶる中で生活必需品の需要は安定するとの見方から生活必需品銘柄は上昇する結果となりました。強い雇用が示唆された状況下で今後のインフレ動向が注目されます。また、中東情勢をめぐっては週末も不安定な状況が継続しており、引き続き先行きは不透明となっています。
夜間の日経平均先物は2,850円安の63,820円で取引を終えており、米国市場の下落の流れを引き継ぎ本日の日本市場は売りが優勢でのスタートが見込まれます。また、寄付き前には日本のGDP(国内総生産)の発表が控えているため注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)
