本決算の「利益の着地」(上方着地/下方着地)に注目する
・上方着地=実績の営業利益が会社計画(当期の会社予想)を上回ったケース、下方着地=下回ったケースと定義し、配当込み株価(トータルリターン)で決算発表日を0日に置いて検証すると、両者のパフォーマンスに明確な差が出た。
・上方着地銘柄の株価は発表直後に急騰し、その後は立会日ベースで約20日(概ね1ヶ月)横ばい、以降じり高に転じるパターンが優勢である。一方、下方着地銘柄は逆に急落→横ばい→じり安になりやすい。
・この時間差パターンは2025年3月期の決算シーズンだけでなく、2020年以降の平均でも再現されている。決算直後に無理に追わず、約1ヶ月後からのトレンドに着目する発想が有効と考えられる。
来期計画の「保守性」(会社ガイダンスとアナリストコンセンサスの関係)を活用する
・本決算では実績の開示と同時に来期の会社計画も出るため、その水準をアナリストコンセンサスと比較することが鍵である。コンセンサスを上回る強気計画は一見良さそうに見えるが、収益機会は相対的に小さくなりやすい。
・上方着地かつ保守的計画(会社計画がコンセンサスを下回る)の組み合わせは、発表直後は失望で下落しやすいが、約1ヶ月後から上昇トレンドに移行しやすいという検証結果がある。2020年以降の平均でも同様の傾向が確認できる。
・背景として、企業は未達回避の観点から見通しを抑えがちで、のちの上方修正余地や業績モメンタムが評価される。第1四半期決算が近づくにつれ、そのモメンタムが再評価される流れが生じやすい。
チェック項目(どこを見るか/いつ狙うか)
・判定は営業利益で行うのが基本である。本業の稼ぐ力を示す営業利益で上方着地/下方着地を確認し、パフォーマンス把握は配当込み株価で行う。
・アナリストコンセンサスは、マネックス証券の銘柄スカウター内「アナリスト予想」、会社四季報の来期予想、日経電子版のQUICKコンセンサスなどで把握できる。
・売買タイミングは、決算直後の急変動ではなく、約1ヶ月のもみ合い後に出るトレンドを捉える考え方が要点である。上方着地と保守的計画の組み合わせに焦点を当て、次の四半期決算までのモメンタム継続を意識する。
