S&P500とナスダック100は史上最高値を更新、フィラデルフィア半導体指数は18日連続高

先週(4月20日週)の米国株は、地政学リスクをこなしながら、力強さを改めて確認する一週間となりました。S&P500は4週連続の上昇となり、週間では0.55%高、ナスダック100は2.37%高、そしてフィラデルフィア半導体指数(SOX)は10%高と、突出した強さを見せました。SOXは18日連続高となっています。S&P500とナスダックは史上最高値を更新し、円建てでも史上最高値を更新しています。

これまでのところ、為替リスクを取ってでも米国株に投資してきたことは正しかったと感じている投資家も、少なくないのではないでしょうか。かつて聞かれた「米国株は割高だ」という米国株投資への否定論が、やや懐かしく感じられる展開です。

イランを巡る対立が続いているにもかかわらず、ハイテク株が上昇し、マーケットを牽引しました。市場は再びファンダメンタルズに軸足を戻しつつあります。

もっとも、S&P500構成企業の70%超はまだ決算発表を終えておらず、今回の決算シーズンの最終評価はこれからです。今後発表される工業関連企業や消費関連企業の内容が、その評価を左右する可能性があります。

歴史的なモメンタムを記録する半導体、インテル[INTC]のサプライズ決算も注目

先週(4月20日週)の上昇の中核にあったのは半導体でした。SOX指数は17連騰を経て18連騰となり、ドットコム期以来とも言われる歴史的なモメンタムを記録しています。

背景には、単なるAI期待だけではなく、設備投資サイクルの強さがあります。テキサス・インストゥルメンツ[TXN]の好決算、インテル[INTC]のサプライズ決算と26年ぶりの高値更新は、その象徴でした。特にインテルは、AI時代におけるCPU再評価という新たなテーマも投げかけ、市場がGPU一辺倒ではなく、AIインフラ全体へ視野を広げつつあることを示したとみています。

一方で、物色の広がりも確認されました。情報技術が主導したものの、素材、金融、資本財にも資金が向かいました。大型ハイテクだけの相場ではなく、上昇の裾野が広がっている点は前向きに評価できると思います。

2026年5月は「健全な調整」となる可能性も、中長期的には資金流入も追い風に

もっとも、強気一辺倒というわけでもありません。ここ数週間でS&P500は短期間に二桁上昇しており、テクニカルにはかなり買われ過ぎの領域にあります。5月は一旦もみ合い、あるいはスピード調整を挟むとの見方も増えています。実際、サービスナウ[NOW]の急落など、ソフトウェア分野では選別色も出始めました。

ただ、これは弱気材料というより、ブルマーケットにおける健全な調整とみるべきでしょう。経験則的にも、調整後の高値更新はトレンド継続につながりやすい。今回も、3月の調整がセンチメントを冷やし、その後の上昇余地を作った面があります。

今のマーケットで見逃せないのは資金需給です。2026年初から自社株買い承認額は過去最高ペースで積み上がっており、ブラックアウト解除後の需給押し上げ効果も意識されます。加えて、マネーマーケットファンドからの資金流出が徐々に進んでいる点も、中期的には株式への追い風になり得ると考えています。

今週(4月27日週)の焦点は巨大IT決算、AI投資と収益化への評価は?

今週は重要イベントが多く控えています。最大の焦点は大型テクノロジー企業の決算です。アマゾン・ドットコム[AMZN]、アルファベット[GOOGL]、メタ・プラットフォームズ[META]、マイクロソフト[MSFT]、そしてアップル[AAPL]が控えており、AI投資と収益化への評価が、次の相場の方向性を左右する可能性があります。

また、小売売上やFRB(米連邦準備制度理事会)議長候補ケビン・ウォーシュ氏を巡る議論も、金利市場に影響を与える可能性があり注目です。

市場は買われ過ぎではありますが、崩れているわけではありません。仮に下落があったとしても、それはブルマーケットの中での一時的な調整と考えています。むしろ重要なのは、その調整をどう使うかです。強いトレンドの中では、押し目はリスクではなく、次の機会になることも少なくありません。