米国では、経済指標の結果と市場予想の乖離の程度を指数化した「エコノミック・サプライズ・インデックス」が6月4日に62.1と約2年7ヶ月ぶりの高水準を付けました。この指標は、発表された経済指標がエコノミストなどの市場予想を上回った場合にはプラス方向に、下回った場合はマイナス方向に振れるように設計されており、数値が高水準で推移している足元の状況は、米国経済が思いがけぬ強さをみせていると言えそうです。そこで、今回は米国内における売上高の比率が高い企業で、利益創出力を向上させている(事業活動のために投じた資本で効率的に利益を生み出す力を向上させている)企業に焦点をあてて以下の条件に基づき銘柄をピックアップしました。
<抽出条件>
・S&P500種株価指数に含まれる銘柄(不動産を除く)
・米国内売上高比率が80%以上
・投下資本利益率が3年前から継続して改善中
・直近年度の投下資本利益率が高い順に10銘柄を抽出
リストをみると、米国最大級の医薬品卸売業者であるカーディナル・ヘルス[CAH]が条件を満たしました。同社は全米の約9割の病院に医薬品や医療機器などを供給しています。ここ1年では、減量・糖尿病治療薬の売上高増加が業績に対してプラスに作用しています。また、太陽光発電パネルなどの設計・製造を手掛けるファースト・ソーラー[FSLR]もリストに入りました。米国における公共向けでの需要の好調さやデータセンター需要の急増などが業績の追い風になっています。その他では、保険会社で連続増配銘柄としても知られるシンシナティ・フィナンシャル[CINF]も名を連ねています。足元では、災害損失の減少や投資収益の増加、商業用や個人用の契約更新価格の上昇が業績を支えています。
中東情勢には引き続き先行き不透明感がくすぶっていますが、経済が底堅さをみせる米国でのビジネスで多くの収益をあげ、利益創出力を向上させている企業がみられますので、銘柄選別の参考にしていただければと思います。
