短期間での急騰に対する警戒感と中東情勢の不透明さから強弱感が対立する展開か
今週の日本株相場は、基本的にはイラン戦争の終結期待をベースに底堅い推移となるだろう。しかし、急ピッチな上昇による過熱感と国内外の決算発表本格化を前に、強弱感が対立する展開が予想される。
先週末の夜間取引で日経平均先物が一時6万円の大台を突破した。こうなると週明けの東京市場の現物でも6万円の大台をつけにいく機運が高まるだろう。しかし、日経平均株価はすでに紛争前の水準を回復しているどころか最高値を更新している。短期間での急騰に対する警戒感も強い。6万円台をつけたい買い方と利益確定したい売り方との間で強気と弱気が交錯する。
加えて肝心の中東情勢がすっきりしない。イランは4月17日にイスラエルとレバノンが10日間の一時停戦で合意したことを受けて、停戦期間はホルムズ海峡を「開放する」と明かしていたが、一転して「再封鎖」すると表明した。米国とイランの停戦期限が迫る中、近く2回目の協議が開かれるとの希望的観測もあるが、状況は依然として不透明だ。したがって株式相場も、ホルムズ海峡を巡るニュースフローで二転三転、振り回される展開が今週も続くだろう。
国内外で決算発表が本格化に注目
こうした中で今週の最大の焦点は、国内外で本格化する決算発表である。国内ではディスコ(6146)、キーエンス(6861)、ファナック(6954)など主力企業の2026年3月期決算の発表が相次ぐが、半導体関連については、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]などの好決算を背景に期待がすでに株価に織り込まれている側面が強く、決算に対する反応は限定的となる可能性がある。一方で、設備投資関連やFA関連といった出遅れセクターは、受注回復を背景に好業績への期待が高まりやすく、物色のシフトが進む公算が大きい。
また、米国においても主要企業の決算発表や小売売上高など重要指標の公表が予定されており、グローバルな業績動向が日本株にも波及してくるだろう。特にハイテク株主導で上昇してきた米国市場も過熱感が強まっており、材料出尽くしによる調整が生じた場合には、日本株もその影響を受けやすい局面にある。
最高値を更新した株式市場が高値追いを続けるかどうかはこれから本格化する決算発表次第だろう。イラン情勢の緊張緩和は言うまでもない必要条件だが、来週に控える日米の金融政策会合が平穏に通過することも重要ポイントとなる。
予想レンジは5万8000円-6万1000円とする。
