米国とイランは4月8日(日本時間)、2週間の停戦で合意しましたが、9日のWTI原油先物価格は一時1バレル102ドル台を付けるなど高止まりしています。金融市場参加者の間で協議の進展を見極める向きが広がっていることが背景と考えられます。こうしたなか、4月中旬以降、米国企業の四半期決算が本格化します。中東情勢を巡る先行き不透明感から、企業側のガイダンスは慎重化する可能性があります。また、原油価格が高値圏で推移していることを踏まえれば各企業の利益率も気になるところかと思います。そこで今回は、利益率改善の実績を有する高利益率銘柄を、以下の条件に基づいてピックアップしました。
<抽出条件>
・S&P500種株価指数に含まれる銘柄
・売上高総利益率が直近5年のうち4年以上で前年比改善
・売上高総利益率について各銘柄が属する産業グループ内で上位10%以内
・売上高総利益率の改善が市場で予想されている銘柄
・売上高総利益率が高い順に10銘柄を抽出
リストを確認すると、人工知能(AI)を活用した広告ソリューションを提供するアップラビン[APP]がリスト入りしました。AIの普及・進化によりソフトウエア企業の業績に悪影響が及ぶとの懸念が広がっていますが、アダム・フォロギ最高経営責任者(CEO)は2月の決算説明会で、同社の成長が独自のAIモデルによって促進されており、外部と内部の両方のAI研究が改善し続けるなかでビジネスもそれとともに成長する、として前向きな姿勢を示しました。また、製薬会社のイーライ・リリー[LLY]も基準を満たしました。同社は肥満症治療薬を提供していますが、足元では米国において経口投与の治療薬の販売を開始しました。一方で、消費関連の銘柄例としてファッションブランド「コーチ」の親会社であるタペストリー[TPR]があげられます。同社は直近の四半期においてZ世代からの支持を受けて新規顧客370万人を獲得し(うち3分の1がZ世代)、収益を拡大しました。
目先は中東関連の報道に左右される神経質な相場展開が続きそうですが、少し視点を変えてみると、競争力を備えた企業に出会えるかもしれません。銘柄選びの参考にしていただければと思います。
