【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 48,134.89  △183.04 (12/19)
NASDAQ: 23,307.62  △301.26 (12/19)

1.概況

前日に続き、AI(人工知能)関連銘柄が相場をけん引し、米国市場は主要3指数が揃って続伸しました。

ダウ平均は22ドル高の47,974ドルと小幅高で取引を開始しました。序盤から上げ幅を拡大すると、1時間ほどで337ドル高の48,289ドルをつけ、本日の高値を更新しました。その後も高値圏で底堅い動きとなりましたが、終盤に上げ幅を縮小し、最終的には183ドル高の48,134ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は301ポイント高の23,307ポイント、S&P500株価指数は59ポイント高の6,834ポイントと、ともに続伸して取引を終えました。

2.経済指標等

12月のミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)は52.9となり、速報値(53.3)から小幅に下方修正されました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち7業種が上昇しました。情報技術が2.0%高でセクターの上昇率トップとなったほか、資本財・サービスやヘルスケアなど計6業種が1%未満の上昇となりました。一方で4業種が売られ、中でも公益事業が1.3%安となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中18銘柄が上昇しました。米政権によるAI半導体「H200」の対中輸出に向けた審査開始が報じられたエヌビディア[NVDA]が3.9%高となり、構成銘柄中の上昇率トップとなりました。ボーイング[BA]が2.8%高、ゴールドマン・サックス[GS]が2.0%高となりました。一方で、中国市場などでのセグメント売上高が市場予想に届かなかったナイキ[NKE]は10.5%安と大きく売られました。

ダウ平均構成銘柄以外では、オラクル[ORCL]が、動画共有アプリ「TikTok」の米国事業における合弁企業設立に合意したとの報道を受けて6.6%高となりました。また、クルーズ船運営のカーニバル[CCL]は、第4四半期の1株当たり利益が市場予想を上回ったほか、向こう2年の予約状況が極めて好調であると発表したことが好感され、9.8%高となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.02%高い4.14%となりました。19日朝のドル円は157円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

先週末の米国市場は、AI関連株が引き続き買いを集めたことで、主要3指数が揃って続伸しました。これを受けて、週明けの日本市場も買いが優勢の展開が予想されます。また、先週の日銀金融政策決定会合の結果を受けてドル円は円安基調で推移しており、輸出関連銘柄には追い風となるでしょう。ただし、今週は海外投資家が多くクリスマス休暇に入るため、市場全体としては薄商い(売買高が少ない状態)となる公算が大きく、相場が一方向に動く可能性には注意が必要でしょう。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)