【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 47,336.68  ▼226.19 (11/3)
NASDAQ: 23,834.72  △109.77 (11/3)

1.概況

先週末の米国市場は主要3指数が反発しました。決算内容が好感されたアマゾン・ドットコム[AMZN]が大幅高となり、投資家心理の支えとなりました。一方でFRB(米連邦準備制度理事会)の高官がさらなる利下げに慎重な姿勢を示したことで、ダウは一時下落に転じる場面もありました。しかし、ナスダックは終日堅調に推移し、相場を支え、終盤にかけて再び買われて取引を終えました。

前日の米国市場は高安まちまちの結果となりました。ダウ平均は、それまで3週連続で上昇していたこともあり、上昇して取引を開始するも、次第に持ち高調整の売りが優勢となりました。一時400ドル程度下落する場面もあり、最終的に226ドル安の47,336ドルで反落して取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は109ポイント高の23,834ポイントで続伸しました。S&P500株価指数も11ポイント高の6,851ポイントで取引を終えました。

2.経済指標等

ISM製造業景気指数は市場予想の49.2を下回る48.7となりました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち4業種が上昇しました。一般消費財・サービスが1.7%高でセクターの上昇率トップとなりました。情報技術などが1%未満の上昇となりました。一方で7業種が1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中8銘柄が上昇しました。アマゾン・ドットコム[AMZN]が4.0%高で連騰し、構成銘柄中の上昇率トップとなりました。また、エヌビディア[NVDA]も2.2%高と上昇しました。そのほか、シスコシステムズ[CSCO]とボーイング[BA]が1%台の上昇となりました。一方で22銘柄が下落し、メルク[MRK]が4.1%安で下落率トップとなりました。ナイキ[NKE]が3.0%安となったほかスリーエム[MMM]など3銘柄が2%台の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、コンシューマーヘルスケアのケンビュー[KVUE]が衛生用品大手のキンバリークラーク[KMB]による400億ドルでの買収合意に至ったとの報道から買われ、12.3%高となりました。データセンター事業を展開するIRENリミテッド・オーディナリー・シェアーズ[IREN]は、マイクロソフト[MSFT]と複数年にわたるGPUクラウドサービス契約を締結したと伝わったことで11.5%高となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.03%低い4.07%となりました。30日朝のドル円は154円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は高安まちまちも、ハイテク株に買いが入ったことで本日の日本市場は買いが優勢でのスタートが予想されます。今週も決算銘柄への物色が続くと考えられ、取引時間中には丸紅(8002)や三菱商事(8058)、商船三井(9104)、NTT(9432)といった銘柄の決算が予定されており、決算内容に注目が集まります。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)