投資単位を引き下げることが如何に重要かはこのつぶやきでも何度も書いてきました。では具体的にどうしたらいいかについて私見を述べたいと思います。単位株制度を抜本的に改革したり制度自体を撤廃しようということがよく論ぜられます。その結果、整合性をもって法律の構造を変えることは大変な労力が掛かることなので時期が遅れたり、或いは変更の仕方如何によっては特定の株式の売買が数日間停止する可能性などが指摘されます。私は法律、特に商法の類は経済活動をサポートするという目的のために存在するものですから、見栄が悪くても実利を取るべきだと考えています。株式の分割についても、単位株のくくり替えについても、商法或いはその附則の中で1株もしくは1単位あたりの純資産額が分割・くくり替え時に5万円を超えてなければいけないという決まりがあり、その為に投資単位が大きくなってしまっています。
私が思うに、これはこの「5万円」を単純に「1000円」とかに換えてしまえばいいと思うのです。そうすれば法の整合性が崩れることもないでしょうし、制度を変える必要もなく、売買停止もありません。各企業が各社の判断で、投資単位を引き下げたい会社がくくり替えをするだけです。確かに屋上屋のような手当の仕方ですが、見た目を気にするよりも、実利を取ってこの国の資本市場を手っ取り早く改善することの方がより良い英断だと思うのですが。