或る機会と目的があり、SWF(Sovereign Wealth Fund = 国家戦略ファンド)が多く参加する、しかしこぢんまりとしたコンフェランスに参加しました。いわゆる弾丸出張だったのですが、得るものは大きかったです。色々な情報があって、それ自体が面白かったのですが、或る時ふと、あぁ、こうやって情報を得るところに、SWFの大きな意義があるのだと考えるに至りました。テクノロジー、防衛、バイオ、宇宙。国にとって必要な最先端の話が、SWFには持ち込まれ、SWFたちは情報交換をしているのです。

昔外資系証券会社で債券トレーダーをしていた頃、ソロス、タイガーなどのスーパートレーダーたちと付き合わせてもらいました。彼らは、小さいコミュニティを形成し、そのコミュニティの中だけで情報や意見をシェアし、大きなマクロトレード(金利に対するベットなど)をしていました。そして大きな富を作っていました。数少ない信頼した人たちの間でしか話さない、というのがミソです。「運は猜疑心が強く、寂しがり屋で、寄り添う」などと、私はこのことについて、かつてつぶやきに書いたこともあります。そんなことを、今回は思い出しました。

AIによると、ソブリン・ウェルス・ファンドとは、政府が直接的・間接的に運営する投資ファンド(政府系ファンド)のことです。天然資源収入や外貨準備高などを原資とし、国内の経済安定化や国家資産の運用・拡大を目的として、株式や不動産などに幅広く投資します。運用規模が巨大なため、世界の金融市場に大きな影響力を持つ存在です。と書いてありますが、元々はそうだったかも知れませんが、この多極化が進む世界に於いて、最新の情報の収集と、また時にクラブ・ディール、即ち共同投資することで、様々な意味での安全保障上の役割も担ってきているように感じました。日本も必ずやった方がいいですね!