初の女性首脳誕生時の株価パターンと示唆

・主要国で初の女性首脳が誕生した10事例を検証すると、在任は3年以上が多く、長期政権になりやすかった。

・在任期間中の株価は9例で上昇。唯一の下落は世界的逆風と資源価格下落が重なった資源国の事例。就任直後1ヶ月は弱含みが多いが、6ヶ月から12ヶ月で持ち直す傾向があった。

・厳しい局面で女性リーダーが選ばれやすい「ガラスの崖」に留意。短期は不安定になりやすい一方、中期では安定・改善が見込める可能性があり、国内で初の女性首脳が誕生する場合も同様のパターンが想定される。

日経平均のバリュエーションとEPSの整理

・過熱感の議論に対し、日経平均の終値約46,847円、PER約18.13倍から逆算した予想EPSは約2,583円となる。

・公表される実績ベースのEPSは約2,760円で、今期は前年比-6.4%の減益見込みを織り込む構図。米国の関税などの影響が想定より軽い場合、ゼロ成長前提なら18倍で日経平均の概算約5万円水準も整合的である。

・2025年10月から11月の決算で見通しの上振れ余地が焦点。業績の織り込みが進む過程では、現状のバリュエーションに大きな違和感は生じにくい可能性がある。

リビジョンインデックスと「ウォッチ曲線」による相場診断

・リビジョンインデックスは、上方修正銘柄数と下方修正銘柄数の比率で業績環境を捉える指標で、相場と概ね連動するが単独では先行性が弱い。

・水準(上方修正優位か)と直近4週の変化を二軸で可視化する「ウォッチ曲線」を用い、時計回りの循環で局面を判定。現在は右上領域で上方修正優位だが、このまま進むとマイナス圏に入るリスクもあり、推移に注意が必要である。

・ピークは第1四半期決算後の夏頃。保守的ガイダンスの見直しで改善した。業種別にも適用可能で、右下から右上へ改善が見込める群が効率的であり、足元では4つの業種が該当している。