とても忙しくてかつ寝不足だったりすると、体がだるいように感じることがあります。私はそういう時に「体が乳酸化した」と言います。義経と一緒に追われて闘った弁慶の最期は、戦闘中に立ったまま死んだと言われます。これは必ずしも全くの作り話ではありません。弁慶はそのスタミナも力も異常でしたから、継続した長い時間に亘って極度の運動量を発揮しました。激し過ぎる運動によって呼吸による酸素の供給が間に合わないと、体内の糖は分解されて乳酸になります。弁慶は激しく闘いながら徐々に体中がヨーグルトのように固まって行き、ついに目をカッと開けたまま仁王立ちして死んでしまった訳です。確かに疲労時のだるいという感覚は、体の一部がヨーグルトのように固まって来ているという気がします。そういう時は大きく深呼吸して酸素を供給するようにしましょう。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。