東京市場まとめ

1.概況

日経平均は、147円高の45,193円で寄付きました。先週末の米国市場は主要3指数が揃って最高値を更新したことで買いが優勢でスタートし、上げ幅を拡大しての推移となりました。堅調に推移した日経平均は、前引けにかけて一段高となり、683円高の45,729円で午前の取引を終えました。

後場も高値圏を保ってのスタートとなりました。13時3分には711円高の45,757円を付け、本日の高値を更新しました。その後は利益確定の売りが出て伸び悩み、最終的に447円高の45,493円で大引けとなりました。

新興市場では東証グロース250指数が続伸、0.3%高で取引を終えました。

2.個別銘柄等

レーザーテック(6920)は10.5%高の21,195円をつけ3日続伸となる大幅高となりました。先週から、同社の主要顧客であるインテル[INTC]がエヌビディア[NVDA]からの出資を受けるとの報道を受けた買いが続いたほか、売り方による買い戻しも株高につながったとされています。

三井物産(8031)は一時2.2%高の3,805円を付け年初来高値を更新しました。22日正午、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ[BRK.B]の同社株保有比率が議決権ベースで10%以上になったと発表し、バフェット氏によるさらなる買い増しの思惑から商社株が買われました。

日本製鉄(5401)は1.3%安の3,182円をつけ逆行安となりました。日本経済新聞は20日、「日本製鉄傘下の米鉄鋼大手USスチールによる生産拠点の稼働停止計画を米政府が阻止したことが分かった」と報じ、6月にUSスチールを買収して以降、米政府が経営方針に介入するのは初めてとみられ、これを嫌気した売りが出ました。

自転車販売のあさひ(3333)は1.5%安の1,377円をつけ3日続落となりました。22日に発表した2026年2月期の中間決算は、消費意欲の低下による買い替えの低下や、人件費増加などを理由に売上高が前年同期比1.1%減の459億円、営業利益が同21.1%減の37億円となり、減収減益を嫌気した売りが優勢となりました。

スマートフォンゲームアプリの開発・運営を手掛けるバンク・オブ・イノベーション(4393)は0.6%高の8,940円をつけ5日ぶりに反発となりました。19日、未定としていた2025年9月期(今期)の業績予想について、コスト管理などが功を奏し、当期純利益が前期比45.3%増の13億円を見込むと発表し、これを好感した買いが入りました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は1.0%高の45,493円をつけ、最高値を更新して取引を終えました。明日に向けて、米国のニューヨーク、セントルイス、クリーブランド、リッチモンドの各地区連銀総裁のパネル討論会や講演会が予定されており、先行きの利下げ見通しなどに関する発言に注目が集まります。ドット・チャートから年内2回の利下げが示唆されるも、各地区連銀総裁がどのような見方をするかに注目です。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)